第2話:異世界らしいけど説明はよ。
強い衝撃と瞼越しに感じる光でボクは目が覚めた。
ただ、視界に広がったのは見たことのない景色で……
「ここ、どこ……?」
「ん……深咲……?」
「ってぇ……なんだったんだ?今のは……」
ボクの右には瑠衣がいて、左側には白夜がいた。
ボクが知ってる存在はただそれだけ。
そして、目の前にはやっぱり見たことのないような服装の人達がいた。
「よかった……成功したみたいですね」
「……誰?」
瑠衣も白夜もまだ寝起きみたいな状態だからボクが聞いただけなのに
目の前にいるキラキラした人の後ろに並んでた人達は顔を顰めていた。
……なんか胡散臭そうでめんどくさそうなことに巻き込まれたのかな……
そんなことを考えてたボクの思考はある意味正しかったのかもしれない……
「ここはセイオン国、今この国……いえ、この世界は魔王の存在によって危機に瀕しているのです」
「……要点だけでお願いします……」
「我々では魔王と戦う術がないので、異世界よりその術として貴方様方を召喚したまでで……」
この人、説明がヘタなのかな……
ボクはそう感じざるえなかった。
「ねぇ、違う世界から呼び出せば自分の世界が助かるとか思ってるの?」
「えぇ、先祖より言われてたことなので……」
「自分達のことしか考えてないんだね。……そしてどうせ解決しないと元の世界に帰れないとか言うんでしょ?」
ようやく意識がはっきりしてきたのか、白夜も瑠衣もまっすぐ前に立ってる人を見て、ボクの方を見た。
意識がはっきりしてても理解まではまだ時間かかるのかな……
「そ、それは……っ」
「……もう一度聞くけど、ボク達はどういう立ち位置になるんですか?」
ボクがそう訊ねた瞬間、後ろに並んでた人達が怒ったようにキラキラした人の前に出てきて
口ぐちに説明をし始めたけど……
とりあえずこのキラキラした人はこの国の王子様だったらしい。
一先ず異世界部分までは書きたいと思ったのでプロローグ含めて2話目まで。
3話以降はのんびりと更新してくと思います!




