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第13話:ほんのり一時。

ふと、意識が浮上するのを感じて

その意志に逆らわないで目を開ければそこに居たのは瑠衣と白夜で。


「……また、来たんだ。」


ボクを挟むように眠る2人。

こうして眠るのは爺ちゃん達が居ない時とかはよくあったことだった。

ボクが、1人で眠ることがあまり好きじゃなかったから


まぁ、2人がいるからって二度寝することはしないけど。



「あ、カオンさんおはよ。」

「おはようございますミサキ様。……こちらにいらっしゃったんですね。」

「うん、瑠衣達まだ寝てるからね」


部屋を出てお風呂のとこで顔を洗ってたらカオンさんが顔を出した。

多分あの2人が来たから離れたんだろうなって予想をつけてだけど

その予想は合ってたらしい。


ボクにそう言われたカオンさんは納得したような表情をしてたから。


「そろそろ朝食の時間なのですが……」

「じゃあ起こさないと……」


あの2人って起こすのが大変なんだよなぁ……




数時間後、ボクは2人を引きずって昨日1度だけ顔を出した食堂へと来たら

そこにはキラキラ王子と働いてる人、それから……?

ボクのよく知らない人がいた。


「あぁ、勇者様おはようございます。よく眠れましたか……えっと……神子様と守護者様?」

「おはよ、キラキラ王子。」

「うぅ……眠いよー深咲ー」

「まだ寝てようぜー……」


ホント、この2人はいつまでもしぶとく寝ようとする……

元の世界の時だったら婆ちゃんのご飯ですぐに起きてたけど。

ここのご飯だとどうかな……


そう思いながら瑠衣と白夜をそれぞれ執事さんに手伝ってもらいながら椅子に座らせて

ボクも執事さんの1人が引いてくれた場所の椅子に座るとすぐにボク達の前にご飯が運ばれてきた。


テーブルに並ぶのはホテルとかで出てきそうな洋食系の朝ごはんで。

ご飯が並び終わった頃、瑠衣と白夜はようやく完全に目が覚めたのかすぐに食べはじめていた。


そういえばお城のご飯、これが初めてだよな……

そんなことを考えながらボクも食べ始めると視線を感じた。


その視線を辿ればそこにはキラキラ王子とよく似ている人がいて

何よりもその人が座ってる場所は多分上座というやつで……

もしかして……そう、考えに至った瞬間

その人はボクに声をかけてきた。


「こうして顔を合わせるのは、初めてだったな。勇者殿」

「あー、やっぱり王様か。うん、ハジメマシテ」


普通なら失礼に当たるんだろうけどおなかすいてるからそんなの気にしてられないボクはテーブルの上のものを頬張りながら王様を見た。


「どうだ?ここの料理は。」

「うん、美味しいよ。でもボクには足りない……」


またあのおばさんのお店、行きたいなぁ……昨日のことも気になるし。

そんなことを考えつつも王様と話をしていたら

あっという間にお皿の上は空っぽになっていた。

物足りなさを感じながらボクは最後にお茶を飲もうと手を伸ばしたらおかずが半分くらい残ってるお皿がボクの前に出てきた。


お皿が来た方を見ればそこには瑠衣がいて

やっぱり瑠衣には多かったらしい。


「深咲、これ食べて……」

「瑠衣は小食だよね。食べるけど」


ボク達の場合、いっぱい食べるボク(最低約2人前)、普通の量を食べる白夜(1人前前後)、あまり食べない瑠衣(1人前の半分くらい)である意味の均衡が取れていた。

好き嫌いに関してはあれだけど……


「おや?昨夜も思いましたが、神子様はあまり食べられないのですか?」

「えっと、はい。あ、でもすごく美味しかったですよ!?」

「料理長に伝えておきましょう。喜ぶでしょうからね。」


そんな瑠衣とキラキラ王子の会話を耳にしながらボクは瑠衣から来た残りを食べていた。

やっぱり味が濃すぎないからいいなぁ……

お城のご飯はなんというか思いのほか味とかがボクの好みだった


正直ちょっと意外だったけど。


ご飯を食べ終わったボク達はまたお城の人達によって、バラバラにされた。

ていうか瑠衣達は連れて行かれた。


……ホント、ボクが邪魔なんだろうなぁ……

そう思わずにはいれないほど、彼らの態度は露骨だった。

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