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第11話:一日も終わりに。

お城の中は出た時と同じように静かで、ボク達の足音がコツリと響く。

向かう先はボクに割り当てられた部屋、の隣の部屋。

そこはある意味ボク用のお風呂らしい。


ボク達がまっすぐお風呂に向かうことになったのはキラキラ王子も王様ももう寝てるから。

それにお湯を入れてまだそんなに時間経ってないからまだ温かいだろうとカオンさん談からで。



「こちらが浴室になります。」

「思ってたよりちゃんとお風呂だ。」


正直ボクは最悪桶1個なお風呂をイメージしていた。

でも、カオンさんに連れてこられたお風呂はそれこそカーテンで仕切るタイプだけど

浴室には真っ白な猫足のバスタブに、備え付けられたシャワー。

ホントにそれだけだったけどもともとの家のことを考えればそんなに酷いお風呂とは思えなかった。


だから十分なのにやっぱりカオンさんは複雑そうな顔をしていた。

……ていうかタスクさんはいつまでいるんだろ?



「ふはぁ……極楽ぅ……」

「ミサキ様、かゆいところはございませんか?」

「ん、大丈夫ー」


現在、何故かボクはバスタブに浸かりながらカオンさんに頭を洗ってもらっていた。

ちなみにタスクさんはドアの前で待機中。

騎士ってお仕事も大変なものだ。


そういえば……この世界のシャンプーは正直言って、元の世界のシャンプーとは全然違った。

確かにいいにおいだけど。何かが物足りない……


まぁ、いいけどさ。




「さっぱりしたー!カオンさんありがとー」

「いいえ、これが私の務めですので。」


お風呂からあがって、どうせ特にやることもないし。

ボクはそのまま寝ることにした。


………寝れるかどうかは別問題だけど……


少し冷たい布団に入ってからドアの方を見ればカオンさんが立っていて。

カオンさん曰く、そこにいてくれるらしい。

理由を聞けばボクが1人で寝ることのを嫌そうにしてたように見えたから。らしい。


この人……ホントいい人な気がする……


ちなみにで言えば、タスクさんは自分の部屋に戻った。

ここに居られても困るし、夜は何もないと思いたいしで、帰ってもらったというのがホントのとこだけど。



「カオンさん、おやすみなさい」

「はい、おやすみなさい。ミサキ様」


……目を閉じて、深く2,3度深呼吸をすればボクの意識はゆっくりと沈んでいく

これなら、なんとか眠れそう……


そして、ボクは眠った。

この後、何が来るかも知らずに……

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