一方その頃
前回のあらすじ!
思いついたかのように召喚魔法を使う魔王!
呼び出したのは電気ケトルだった!
そして現れた魔王ラブ勢!
果たしてもう一人のラブ勢はだれなのか!
「あーん、やっぱりベレッタちゃんは可愛いわ!この抱きしめたくなるような小ささ!小動物的な眼差し!この城をなかなか抜け出せないのが口惜しいですわ!」
…大丈夫かなーこの王妃
「ねぇあなた、ベレッタちゃんに会いに行ったらダメ?」
「むぅ…なかなか難しいのぅ、というか魔王を見たいと言うからこいつに記録剣持たせたようなものだし」
おい、今勇者をこいつ呼ばわりしたぞ
「ぐぬぬ…仕方ないですわね…そこの勇者!」
「は、はい⁉︎」
「これからもベレッタちゃんの映像をお願いね?」
「は、はあ…え?」
「それが一番妥当だな、魔王にも気に入られておるようだし。勇者よ!お前を正式に勇者に任命する!」
「おい!今までは正式じゃなかったのかよ!」
「いやー、ノリの良さそうなの選んだだけだったからの」
「こ、この…」
このくそ野郎!
「早速だが仕事だ。報酬だがの、様子を見て被害がないようだったら報酬を出すということを伝えに行ってくれ」
「あー、はいはい。んで剣は?」
「別に口頭でも良いぞ」
「はぁ⁉︎」
「あ、でも剣は持って行ってね。じゃないとベレッタちゃんの可愛い姿が撮れないから」
「はぁ…そうスか」
俺の役割って一体…
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はぁ…また来ちまった…魔王城
始めて来た時は結構ドキドキしたもんだけどな…
「おじゃまし…ん?御用の方は…左のボタンを押してください?」
左のボタン?これか?
ーピンポーンー
「うぉ!なんだこれ!」
『はい。魔王城ですが、なんのようですか?』
この声は…あの恐ろしい執事だな
この…声が出てるのに話しかければいいのか?
「えと…勇者ですが…王からの伝言を伝えに…」
『勇者…あぁ、勇者ですか。暫くお待ちください』
あいつ…俺の存在忘れてたな
「お待たせしました、貴方が勇者ですね」
「え、あ、は…い…」
お、おぅふ…なんだこの子…すっげー可愛い…あとすっげー胸でけぇ…あのちんちくりんとは全く違うな
「どうしました?」
「どうせ貴女の胸を見て発情でもしてるんですよ」
「な、そ、そんなこと!」
「鼻の下が伸びてましたよ」
「うぐっ!」
「私の胸?なにか変ですかねー?」
自覚無し⁉︎
「さぁ、さっさと行きますよ!」
「あ、ちょっと待てよ!」
「いってらっしゃーい」
くそぅ…この執事、妙に冷たいんだよなー
しかし、相変わらず広い城だこと…
「魔王の部屋って最上階だっけ?」
「えぇ、そうですが?」
うへぇ、疲れそうだ…聞かなきゃよかったかな…
「さぁ、此方です」
「あ?ただの壁じゃないか?」
「まぁ、見ていて下さい」
ーチーンー
「な⁉︎壁が開いた⁉︎」
「さ、乗りますよ」
乗るってこれにか…
大丈夫…なのか?
「さっさと乗る!」
「はい!」
「全く、心配しなくても何も起こりませんよ」
『上へ参ります』
「しゃ、喋ったぁ⁉︎」
「はぁ…うるさいですねぇ…」
「いや、誰なんだよこの声⁉︎うわ⁉︎動いた⁉︎」
「少し黙っていて下さい」
黙っていてって…これが落ち着いていられるか!
ホントこの城はどうなってんだ!
ーチーンー
『6階です』
「さぁ、着きましたよ」
「…お、おう」
…前回の苦労はなんだったんだ
「さ、ここが魔王様のお部屋です」
二話と三話に勇者と執事の容姿を追加しましたー