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勇者とは

前回のあらすじ!

遂に魔王の部屋にたどり着いた勇者!

そこで見たものはまるで魔王とは言い難い何かだった!

果たして勇者は勇者が出来るのか⁉︎

え?なにこれ?あれ?俺確かに魔王の部屋に突入したはずだよな?


「おーい?勇者くーん?飲みものいらないの?」

「あ、えっと…じゃあ、頂きます」


いやいや、頂きますじゃないよ。なに言ってんだよ、俺


「りょうかーい、えっと…コ○コーラとペ○シどっちがいい?」


え?なんだって?ってかあの箱はなんだ?それにあれはホントに飲みものなのか?真っ黒なんだけど


「どちらも同じ飲みものでしょう?それに魔王様、今冷蔵庫の中におかしいものが見えましたが?」

「いやいや、確かに同じ飲みものだけど製造元が違うと味がだねー」

「魔王様?」

「れ、冷蔵庫の中に、なにもありませんよ?」

「いいから見せてください、話はそれからです」

「ほ、ほら!勇者君!飲んで飲んで!」

「あ、あぁ…」


なんか流れでコップ受け取っちゃったけど、どうしようこれ


「あ、一応言っておきますが、毒ではないですよ?」


魔王の側近に言われても説得力ないんだが…

って!俺こんな事しにきたんじゃないんだよ!

だが、あれがホントに魔王か?紅い髪に金の瞳…そして…低めの身長にフラットな体型…一応特徴は合ってるんだよなぁ

それに黒髪紅目で長躯の男が近くに居る筈っていうのも言われたし…


「ゲホッ…なんだこれ!舌が痺れる!」

「おー、初めての人間には刺激が強過ぎたかな?」


無意識に飲んじまったけどなんだよこれ!

ホントに毒じゃないのか?

はぁ…いいや、とりあえず話を進めよう…


「なぁ…あんたホントに魔王か?」

「な⁉︎どこをどう見たら魔王以外に見えるのだ!」

「どこをどう見なくとも魔王以外に見えますよ。威厳はない!服は寝間着!ボサボサの頭!そしてこの部屋!そしていい加減中を見せなさい!」

「うぐぅ…」

「前来た以上に物が散乱しておいでですが?」


確かに、これは魔王の部屋じゃないよなぁ…ホントきたねぇ

後この側近えげつねぇ、自分の主を力技で退かそうとしてるよ


「とりあえず、あんたが魔王でいいんだな?」

「そ、そうよ!私が魔王よ!」

「よし、ならさっさと倒されろ」

「ちょっ、ちょっと待って!とりあえず仕切り直しましょ?」

「そういって逃げるおつもりでしょう?」

「そうなのか?」

「そ、そんなことないわよ?あ、マウザーダメー」


あーあ、遂に魔王が配下に負けたよ


「…全く、いつの間にこんな大量のチョコレートを手に入れたのか…ともかく!魔王様も勇者殿も、戦う必要はありませんよ、この国で勇者とはただの伝令なのですから」


え?伝令?なにそれ?

あれか、ただの伝令だからあのおっさん”ちょっと魔王城行ってきて”っ気軽に言ったのか⁉︎


「あれ?そうだっけ?」

「魔王様、ゲームだのラノベだのでは大抵そうですが、ここでは違います。いままで忘れていましたね?」

「あ、あはは…」

「じゃ、じゃぁこの装備はなんなんだよ⁉︎」

「さぁ…王の趣味では?あ、王から渡されたはずの剣は意味がありますよ?」

「あ?これか?全く役に立たない鈍らだったぞ?」


これ、斬ろうと思っても全く斬れないし、かといって鈍器としても使えないし…なにが聖剣だ


「その剣は記録剣(メモリーソード)といって、ただの記録媒体なのです。高度な魔術によって破壊不能オブジェクト化されているので丈夫さだけは折り紙付きですが、攻撃力は皆無です。さて、魔王様?ちょっと失礼しますよ」

「あ、ちょっと!私のつくえー」


記憶媒体って…もっとマシな形にしろよ。しかし、机?あれが何かあるのか?ただの黒い箱みたいだけど…


「とりあえず、上のものをどかしますよ?」

「精密機械なんだから丁寧に扱ってよ!」

「わかってますよ…っと。さて、勇者殿、此処に細長い穴が見えますか?」

「あぁ、穴があるな」

「ではその剣をこの穴に」

「は?」

「さぁ、ズブっと!」

「お、おぅ」


よ、よし、剣を差し込みはしたけど…一体なにがおこるんです?


「えー、再生は…確かここですね」


な、なんかボタンを押した瞬間なんか出て来た⁉︎


「おー、私の机にこんな機能が!」

『えーと…これ始まっておるのか?』

『始まってるよーパパー』


これは…国王と…声は姫か


『ぉほんっ!魔王がこれを見ている頃、既に勇者は亡き者になっていると思う。悲しいこ「まてまてまて!なに勝手に俺を殺してんだよあのおっさん!」れた運命であ「全く…小さい事で煩い人ですね、伝令が聞こえないじゃないですか」い犠牲になったのだ。まぁ、そん「小さくない!全く小さくない!」魔王よ、最「ねー、なんて言ってるか聞こえないんだけどー?」作物に被「仕方ないですね、少し巻き戻しますよ、勇者はちょっと黙っていてください」…とはおいといて、魔王よ、最近魔獣が地方の農村まで入り込む様になって、農作物に被害が出ておる。幸い怪我人などは出ておらんが時間の問題だろう。そうなる前にどうにかしてくれんか?報酬は弾むぞ?以上だ』


えーと…結構大変な事起こってんじゃないのこれ?

まだまだ勇者のおかん化は始まりません

まだまだ触りだし…

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