オジギソウの恋
この話は腰の低い変な能力を持つ高校生 下敷木 通の話でr
通は変わっていた いじめられコース直進の男子である
とにかく腰が低い
バカに低い
ひっくうになるほど低い
ヤツはすぐに謝る
腰を93度に折り曲げてまるで立ちながら土下座する勢いで
謝る というか腰を折った
挨拶なみに 癖なんじゃないかというくらいに
成績普通 顔も普通 身長も170㎝ 普通 趣味もゲーム普通
しかしそんな彼に唯一特徴が有るクラスのやつらからしたら大して今となっては普通になるのだが
ヤツは四六時中マスクを着けていた
時に紙 時に布 時にバンダナなんてものはないにしろ いつも白いものをつけていた
授業中はもちろん体育、掃除はては給食まで だから彼は給食は食べない
もちろん男子としては気になる
口裂け男説 実は女なんじゃ説 とにかく見てみたいな そう言うやつが奴に近づき取る
しかし恐ろしいことに取った奴はみな転校していった
それは都市伝説の類ではなく げんに23人の男たちが消えていた
しかし誰もそれがどういう事なのか分からない
誰か消えてもヤツはケロッと今日も変わらず謝る低腰なのであった
やつは今日も早々と帰宅を開始した
帰宅部の鏡のような早い帰宅
チャイムが鳴らずとも帰りにホームルームが終われば一番に席を立ち
一番に下駄箱に向かい 一番早く帰宅を開始するのだ
その他においてすべてが他人と変わらないような男である
しかし、そのマスクのおかげでいじめはなくとも
友達も極端にいなかった
自称友達と名乗る友達ではあるが
№ワン 保健の倉川 仕舞 先生
№トゥー児童相談所の 岩倉 磁心さん
№スリーお気楽3人組 ヤンキーの3人であるちなにみに3人とも女子である
保健の先生は美人である エロいくらい しかし奴は僕をよく確保する
そして生徒更生と言うのもと僕に向かい永遠と愚痴を言うのだ
岩倉さんは児童相談所の人であり 年は定年をもう過ぎているように見え
体がゴツゴツとしており 顔も四角く大きく まるで岩のようである
そして岩倉はあまり喋らないほとんど話さない たまーにぼそっとそのくせ何か通る声で言う
それ以外喋らないい しかしよく笑う「ははははあ」と乾いた笑い声で突然普段では考えられない大声で
三人組であるが茶髪金髪いつもころころ変わる小柄なやつその退学寸前の奴らであるが唯一取り柄がある
それは僕なんかよりも頭がよくそしてお嬢なことであった
僕は三人から逃げるように最近気配を消してかくれんぼのように逃げるようにした
やつらは俺が腰を低くしていることをいいことに 俺を連れ回す
だからそれから逃げるようにしているのだが
俺の忍者のような逃亡がうまくなればなるほどなぜかやつらも
その腕も上って行ったのであった
しかし岩倉の所には昔から自分で行っているので
隠れる事は無いにしてもだ ふと気配を消したとき
やつは寸分くるわず俺に声をかけた この人、実はかなり、、、そんなことを思ったりもした
その日まで僕は誰にも口を見られないように 奴らから捕まらないようにして過ごした
それは日曜日であった と言っても休日ではない
というか一週間休みがない
と言っても別段頭の良い進学校などではなく
だからぶっとうしでだらだらしているだけである
その証拠にここら辺で三番目にテストの平均値が低い
なのになぜその制度を取りやめないのかがナゾであるが
僕はいつものように授業が終わると外に出た
そしていつも通りトイレに駆け込もうとした
しかし前に進めない 誰かに腕を掴まれた
振り返るとあの三人組が立ってた
「なんだよ」俺は言ってみた
「あんたそんなにトイレが好きかよ」背の高い茶髪が言った
「、、ああ」この会話は何回目だろう僕は手を振り切りトイレに駆け込む
そこで恐ろしいものを見た
いやべつに恐ろしくもなんともない
ただ場違いなだけだ
そのタイル張りの白い床に
女子が立っていた
僅かに天井近くから洩れる出窓をその小さな顔を向けて
「、、、、、、」僕はそれに声をかけられなかった
「あのー」不意に僕は彼女がこっちを向いていることに気付く
しかし一瞥しただけ いやもしかしたら見てもいないかもしれない
いつの間にか雲の切れ間からでも流れた光は出窓から消え
どんよりと暗いトイレの中あいつはずんずん僕に近づいて来て
そのままあっさりと僕の横を通り過ぎて後ろからでて行った
僅かに戸の閉まる音がした
改めて見渡すがそこにはしっかり男性用の便器があるりここが女子トイレではないのが分かる
女子は綺麗だった そんなことを言っていいのか分からないが
僕はようも無くトイレで形だけ用を足して誰来るまでその姿勢のままふんばり
チャイムが鳴ったのでクラスに戻る
その授業中、絶えず
アイツ誰だっけと頭を巡らした
確か同学年だったはずだが、顔話わかっても極端に関わり合いを嫌った僕は名前が分からない奴が多い
特に何て名前を呼ばれているかも知らない奴ではとしゅつしてわからない
たぶんこのクラスではないだろう それくらいは分かる
そして隣のクラスで幾度か見た気がした
だとしたら間違いなく、、、
しかしあらためて男子トイレにいた意味がさっぱり分からない
もしかして僕みたいに、、いや男子を待ってたのかも知れないどんな少女マンガだと思ってたら
チャイムが鳴る またノートを写し忘れていた
そいつの名前だけは分かった
保健の倉川先生に聞いたら一発で分かり一瞬にして疑われたようだった
「橋姫 庭子」それがあの女子の名前だった
しかしそれ以上は一向にして分からない
先生だけではしれることがやはり限られている
その他分かったことと言えばスリーサイズ、体重、身長以外 A型と言う事だった
友達のいない僕はとりあえず忘れることにした
良く分からないことでさえ興味を持たない
いや分からないからこそ人間は幽霊 おばけ 都市伝説などに押し付けたともいえる
ぼくだってそんな一端の人間的行動に出ても何ら不審ではないはずだ
しかし世の中そうはいかないらしい
何かを閉じ込めれば別の何かが前にもまして何かを巻き込みながら僕に
襲い掛かる それに気づいたのはすぐ先であった
それは放課後 先生のところにいたせいでいつもより遅くまで校舎にいた
いや僕のせいなので僕の責任であるが、いつも愚痴を言っている人であるたまにはそれも良いだろう
僕は薄暗い校舎を歩く わずかに夕日がさしているがほとんど沈んで夕日自体は見えない
そんな時、僕は玄関には向かわずトイレに向かった
彼女の事が気になったのもあったが、しかし長い間、話を聞いていたので最後辺りは尿意をかなり我慢していた 半ば駆けるようにトイレに向かう
場所は今日あった所ではないがそんなことを我慢している暇は無い
僕はマスクの息苦しさを感じながらトイレの扉を掴んだ
場所の加減で夕日が入らないそこはいやに暗く
尿意を我慢しているせいかそれともその空気のせいかいやにドキドキした
「おい」
その声が突然後ろで響いた
僕はイライラしながら振り向いた
こんな時に その瞬間 僕のマスクがはぎ取られた
頬に白い指が駆けられ マスクのひもを絡め捕ったそれは
僕の肌から離れ彼女の手にあった
「うっうわあ」僕は一瞬、顔を逸らし下にうつむく
謝る体制「すっすいません」こんな時まで下手に出ている
無理やりの謝りによる 不可解の調和
しかしもう駄目だろう
奴はばっちり見ていた
僕は彼女の持っているマスクをお辞儀の体制から腕を伸ばしひったくろうとしたが上に
ヒョンと引き上げられてしまった
「あっあの返してもらえませんか」僕は下を向きながら言う
「、、、、、」無言 何を考え どんな顔で頭を下げているぼくを見ているのだろう
しかしいつまでもそんな事をしている暇は無い
仕方なく僕は口に手を当ててトイレにお辞儀のまま移動しようとした
しかし良く良く考えればトイレにいた女子である
男子トイレい入ることを躊躇するとは思えなかった
「あっパンツ」
僕は反射的に上を見てしまった
なぜだろう僕は男だからだろうか
上げた顔 そして奴は 橋姫は僕の隠していた手を
その細い華奢な手でつかんでいた
「あっ」二人の声が暗い廊下に響く
僕の真実は実にカッコ良い物ではない「そして言っておこう 僕の能力はうらやましがるものではないと」もう一度言う「うらやましくなどないと」
俺の一族なんてたいそうなものではない 元に俺の家は中級家庭の一軒家
普通のサラリーマン風の家である
そして家族母は父妹弟の五人家族 別段普通である 少し子供の人数が他より多いことくらい
それも都会化した少子化現在と言うだけ、対してそこまで多いという分けでもない
しかしそんなことは事実どうでもいい事である
ぼくらの一族は口を見られると男女問わず好かれてしまうのだ
それこそ問答無用 生まれた時だって 一族の産婆さんがわざわざ来たと聞いている
そして、僕のマスクを取った男たちはことごとく恋煩いにあい、仕方なく百K圏内から離れればそれが解けると親に教えると皆半信半疑で行動に移し引っ越すのだ
そして今、僕は不可協力でマスクを取られ彼女を見ていた
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
、(?おかしい)何も起こらない
普通なら間を置かず唇にキスをしようとする
もししてしまえばそれこそ取り返しがつかない
だからこそ僕は自慢ではないが 強い
独自の拳法を学ばされる 逃げる技である
しかし奴はじーーーーとこちらを見ている
それどころか何で私を見ているのかという感じである
「あれ、何にも変わらない」僕は独り言なのかそれとも、彼女に聞いたのか分からないが口をついてそんな言葉が漏れた、それは我慢できるなんて生易しいものではない、しかし奴はじ―とみている
ほほは白いまま黒目がちが見ていた
私は彼を見ていた
全てはイタズラである
悪戯ちょっとした罰ゲーム
いじめ 遊び あそび あそび 遊び
私はゲームに無理やり負けさせられて
今死の罰ゲームを受けていた 実行している
下敷木 通のマスクを取ると転向する
または死ぬ
私は今それを実行している
トイレで待ち伏せした
でもなんとなく、いや怖くて私は逃げた
そして案の定奴らはそれを指摘してもう一度やらした
奴らはカメラを仕掛けていた、結局私は
やつを探していた、いつもはすぐに帰るやつが今日だけはなぜか校内に
放課後の校内にいた、それは実に異例の事に思われた
その下駄箱にはしっかり外靴が残されておりまだ校内にいることが分かった
そして今それが目の前にいた
始めこそやけだったそれこそ死んでもいい
そんなわけでそれを取っていた
彼女の眼が不意に僕の口から僕の目に映る
僕はその信じられない光景を見ていた
それは催眠術の一種と言えた
だからこそ誰も逃れることはできないしまた
見てしまえばそれは操られてしまうのと同じ
自我など保てないのだ
しかし今目の前にいるそれは
僕の目の前で何の表情の変化もせずに
僕を見ているのだ