街にいってみよう!
※変更あり。
スキルは40ポイントでとれる《ボックス》という一定のものをいれて持ち運びできるものだけ、とりあえずとっておいた。
《ボックス》はものを盗んだ際にそこにいれて持ち運べばばれにくいかなと思って、便利だし取ったの。
魔法は適正があって、呪文を覚えてイメージすればこの世界では使えるものらしい。魔人は人よりもMPは多いし使う分には問題ないが、人の中には魔力はあっても適正がないものや適正があっても魔力が少ないものもいるらしい。魔法使いになれるのは限られた人だけだと聞く。まぁ、そんなわけだけどどの属性の魔法適正をとるか迷ったからまだとってない。魔法を詳しく調べてから適正をとろうと思ったの。
で、スキルの中で魔法の技もあったんだけど、考えてみてほしい。わざわざ魔法をポイントを消費してまでとる必要があるのかという事を。だって、この世界の人は魔法書によって魔法を覚えると聞く。そりゃあイメージとか呪文とか大変かもしれないけれど、ポイントがもったいないから私は魔法書を覚える方がいいと思った。
実際脳内で質問した結果、魔法書で魔人も魔法を覚える事が出来るらしい。
ちなみに言うとスキルってのは、人はレベルのポイントで手に入れるとかいう簡単なのじゃなくて自力で覚えるしかないんだけどね。魔人はポイントを消費して覚えれば自力で苦労する必要がないってわけ。あとからしったけど40ポイントで取った《ボックス》も魔法具であるらしくて買えば済んだっぽい。ちょっともったいない事しちゃたかも。まぁ、魔法具よりスキルの《ボックス》の方は周りに知られてないしばれにくいからいいとしょう。
あと初期ダンジョンが少しずつ攻略されていっているのも噂に聞いた。
ま、私は喜んで神様についてきたけれど他の人って結構嘆いてるらしいよ? 無理やり連れてきたから。こーんな楽しい非日常、私にとって喜んで来るべき場所だけど他の人には違うんだろうね。私にとってわくわくしてならないのにさ。
現在、近隣の少し大きな街に向かってるの。一番最初にいった村からしばらく離れているんだけど、大分動物狩りにもなれてきていたし、整備された街道を歩いていたら親切な商人の人が馬車に乗せてくれたから何も問題なかった。
やっぱりか弱い十代の女の子の姿って便利よね。もう、私本当女でよかったって最近凄く思うよ。
街に向かう理由はまず図書館に行く予定なの。貸出はされてないけど、魔法書は図書館にもおいてあるらしいから。あと近くに学校があるみたいで、学生も結構いるらしいけどさ。
ふふん。私は最近街を出たばかりの旅人って設定なの。色々学んじゃうもんね。大きな街だし、色々知りたい事も知れるだろうし。
とりあえずの目的は図書館で情報集めをすることなの。あと短期間泊りこみでバイトしてみてもいいかもしれない。お金はあった方がいいでしょう?
地球とは違って、此処は西洋のヨーロッパ的な感じだから近くの村から出稼ぎに出てきたとかいっておけばばれないと思うの。ばれたらその時はその時で考えればいいしね。
近くのダンジョンの情報も必死に集めている。
そのダンジョンのせいにしたいからね! 本当初期ダンジョンって結構ボコスカ攻略されちゃうからさー。昨日まで此処いいかもって思ってた罪をなすりつけようって思ってたダンジョンが攻略されてる場合もあるし。
「連れてきてくれてありがとうございます」
と、とりあえず街に到着して馬車に乗せてくれた事を商人のおじさんに軽くお礼を言った。まぁ、人間の敵である魔人だろうと連れてきてもらったんだから本心からお礼を言う。心の中でもし後で殺しちゃってもごめんねと謝っておく。殺したとしても罪悪感なんて多分感じないけど。
ただまだ一人も人間は殺した事ないから、殺す事なれなきゃなーとは思う。
刃物の扱いはなれてきたし、魔法もさっさと覚えて一人殺してみようかなー、機会があったら、やってみよう。
それでね、たどり着いた街はそこそこ大きいの。
冒険者協会的な、前世のゲームでいうギルドみないなものもあるんだー、面白いよね。私現在レベルまだ低いし、ばれたら一発でぐさってやられそう。仮にも魔人だしね。
それにしても人がいっぱい。あれだ。人がごみのようだって台詞言いたくなるよね。高い所にわざわざ上って。
それにしてもちょっと都会くると、やっぱTHE 異世界って雰囲気あって凄くいい。煉瓦造りの家とか、中世の西洋的なイメージの作りなの、街が。それに人族――要するに地球で言う人間ね――それ以外も結構いる。
この世界の種族って多いの。
まず第一に人族でしょ。これが前世で言う人間ね。髪の色はアニメみたいに色とりどりな感じで、基礎能力は人間と一緒。ただレベルの関係で高い人族は前世の人間と比べ物にならないぐらいだけど。
次にエルフ。長寿で寿命が500歳ぐらいあるらしーよ。基本的に自然の豊かな場所に集落作ってひきこもってる。魔力値も高い。まぁ、魔人も種族的に高いんだけどね。エルフって事を誇りに思ってる人が多い。
あと獣人族。これはあれね。もふもふよ。犬とか兎とか、猫とかのそういう尻尾と耳がついてる人達。魔力が少なくて魔法適正が少ない代りに【獣人化】って能力がある。かっこいいよね。ちなみに魚人や蟲人とかも一応此処に入る。大きくわけるとね。
次は有翼族。鳥の翼を持っていて飛べる人種。これも動物系なのに何で獣人族にいれないのかは謎。翼持ってて、魔力も持ってて、魔法も使えるからちょっと厄介。
次にドワーフ。鍛冶系の人ね。人間の作ったものよりドワーフが作った物の方が性能優れてるみたいだから、私も武器作ってほしいなぁと思う。
そこらへんとか、私達みたいな魔人族。これは神様が面白がって異世界から連れてきた存在の事をさすの。不老で、ダンジョンを経営していて、ダンジョンが攻略されたらそのまま死んじゃう存在ね。私と違って無理やり連れてこられた人も割と多いから、そういう事情は人に話せないようになってるらしいよ?
細かくわけるともっと居るだろうけど、とりあえずこんな感じ。地球の頃ファンタジーが大好きだった身からすればこういうのいるってだけでわくわくが半端ない。
とりあえず、街に到着したわけだし初日だから街の人に色々聞いて、図書館とかの場所を把握したの。動物の毛皮とかうってお金は一応手に入れてあるからしばらくは宿に泊まれるけれどさ、お金あった方がいいし、ついでにアルバイト募集的な食堂も紹介してもらった。
下手に行動起こして殺されたら洒落にならないわけだし、うん。丁度バイト先も紹介してもらえたわけだし、バイトしながら情報収集に励もうか。なんにせよ、ダンジョンにおいてきた可愛いモンスター達は動物狩りと鍛錬を続けているはずだし少なからず経験値はたまるしね!
それから私の短期間のその街――リヴァイでの生活が始まるのであった。