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ハーレム男にトラウマ植え付けた。

 「あはははははははははははははははっ」

 無邪気に笑っているのが誰かって? もちろん私だよ?

 あのね、あのね、今神官のお姉さんを殺した所なんだよねー。展開が早いって? 知らないよ。私はやれる時にずばっとすぐに有言実行するんだもんねー。

 まず、あのハーレム男カイルっていうの。なんだかネット小説とかでよくありそうな名前だよねー? ハーレム男ってさ、女の子に甘すぎてさー。ちなみにあれだよ、私も所謂美少女ってわけだから驚く程にハーレム男がちょろすぎて拍子抜けしたよ? 容姿って油断させるためには重要な武器だから、私はこんな見る者を油断させるような見た目を持って生まれた事がうれしくて仕方がないよ。

 あのねあのね、私がね、神官のお姉さんと二人になれるようにしたの。

 ふふ、モンスターたちにね、二人になるように誘導してもらったの。あははっ、私の可愛いモンスターたちはちゃーんと私のいう事を聞いてくれて、実行出来る有能な子たちだからねー。

 でねでね、滅多刺しにした。

 二人で隔離されているような状況の中で、ね、刺したの。声を出せないように《ボックス》から取り出した前に殺した冒険者の肉片を口に突っ込んでね? あはは、人の肉、口に入れたとは思わなかったみたいだけど、凄い驚いた顔してた。いいよね、そういう表情。見ててぞくぞくするし、わくわくするし、楽しいよねー。

 私を怯えたように見る目。

 その顔が見たかったの。あー、楽しい。楽しい。楽しいな。笑い声を上げて滅多刺し。ふふ、ちゃんと防音にしてあるから、周りには声は聞こえないよ?

 死なないように最初は刺したの。声は出せないし、身動きも取れない神官のお姉さんを刺して刺してさしまくったの。

 そして最後の最後、ボロボロのお姉さんを見下ろすようににっこりと笑って、首をね、切断したー。

 あとはね、私が前に殺した冒険者のバラバラの身体とかをそのへんに撒き散らしておくの。お姉さんのバラバラの身体と一緒にね。

 そしたら私も死んだって確実に思ってくれるでしょー?

 あははははっ、さてさて、とりあえず神官のお姉さんを殺すって目的は達成したし、マスター室に引っ込もうかな。そろそろモンスターたちも私たちを隔離するのも厳しいだろうし。






 というわけで、マスター室に戻ってきました。

 かえってきたら可愛いモンスターたちが迎えてくれましたよ。あはっ。私を心配していたのか、私を囲んで「大丈夫でしたか」「マスター」「マスター!!」と念話を送ってくるのが本当可愛い。

 可愛い可愛いモンスター達の敵を取れたのは嬉しいよねー。

 「あはははははっ、心配してくれてありがとう」

 なんて言いながら私は椅子に腰掛けて、神官のお姉さんを殺され(あと私も死んだと思っている)、パニックに陥っているだろうカイルたちを見たんだよ。

 あのね、滅多刺しにされたのをみてね、凄いショックを受けた顔しているの。あんなに自信満々だった顔が真っ青に染まっていたの。

 あれだね、絶望ってこういう事をいうんだろうね。でも冒険者とかそういう仕事してたらさー、正直仲間が死ぬとか、自分が大変な目にあうとか絶対ありえるじゃんかー。そういう目にあいたくないっていうなら冒険者なんかにならなくて、大人しく街で生活してればいいじゃんか。

 そりゃ、街だって危険かもしれないけどダンジョンに潜るよりは断然平和なわけだしさー。なのにあえてダンジョンに潜る冒険者なくせに一人の仲間が惨殺されたからってショック受けすぎだよねー。

 私がやっといてなんだけど、あれだ、メンタルが弱すぎて笑えるよね。

 「あははははははははははははは! 何、あの間抜け顔おもっしろーい」

 というか、もう爆笑しちゃったよ。どうせマスター室の声なんて向こうに聞こえないんだもんね。

 あははは、何だろう。カイルってさー、きっとハーレム男よろしく人生上手くいってたんだろうね? ネット小説とかでよくあるじゃん、ハーレムものって。そういうのって気づけば女の子に囲まれてて、上手く行き過ぎてるの多いよねー。現実って残酷なのにさー。

 で、今まで人生上手くいきすぎてたんだよ、カイルって。私自分は皆を守れます! って発言聞いたしねー。あはは、思い出しただけで笑える。

 私は「守ってくださいね(私から彼女を)」って意味を込めていったんだけど。あっちは多分「守ってくださいね(モンスターから私を)」って意味でとったと思う。あーあ、あんなに自信満々だったから私の演技も看破して、神官のお姉さんを守りぬくかなーとも期待したんだけど。そうなったら私はピンチだけど、それはそれで楽しいからね。

 でも無理だったなー。ハーレム男マジちょろい。ちょっと美少女に演技されたからころっと騙されるとか、あいつ絶対いつか悪い女に騙されると思う(確実)。

 私の事もハーレムに加えたかったのか、スキンシップ激しかったんだよねー。ちやばいぐらいキモかったー。まぁ、私は今まで好きな人できたことないぐらいだから、ちょっとした美形にぐらい騙されるわけないよー。

 告白されたことあるけど、正直顔がいいとかには惹かれないもんねー。

 そうそう、傷心中のハーレム男はこれ以上ここにいれないくらい弱ってました。なんてメンタル弱いんだろうねー? そこは復讐に燃えるとかになるかと思ったんだけど、もう立ち直れないレベルで心折れてない? いや、面白いねー。私の可愛いモンスター殺せるぐらい強いのにメンタル最弱とか。

 で、そのままダンジョンから去ったよ!

 その後はどうなったかは、《ポイズンハニー》にみてこらせたよ? え、どうなったかって? あまりにもショックな惨殺を見たせいで、冒険者やめたらしいよ?

 まぁ、残りのハーレムたちが養ってくれてるから生活はしていけるみたいだけどね。あはは、なんかやっぱこうやって遊ぶの楽しいよね?



 次は何しようかなー。



愛さん怖い。

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