初心者冒険者がやってきたよー。
忠告:アイの歪みっぷりが半端ないです。気分を悪くなされる方がいるかもしれないので、読むなら覚悟して読んでください。作者が読み返してもうわぁ…と思う出来に勢いで書いてたらなったので……。
『マスター、冒険者がダンジョンに足を踏み入れました』
ダンジョンに待機しているコボルトのイーサから念話が届いたのは、ダンジョンを出現させて二日ほどたった日の事だった。
折角出現させたのに誰も来ないとかがっかりーと気分を落としていた私のテンションは、その念話にMAXにまでなったのは当たり前と言えただろう。
だって、だって、ようやく待ちに待った冒険者がやってきたんだよ!? これでテンションが上がらないわけがないよねーって話なんだよ。
突然現れた不気味な漆黒の空を持つ森―――それがダンジョンだと認識した人々はそこに乗り込む決意をする。そしてまだ出来たばかりのダンジョンだと言う事で此処にまだ冒険者になりたての少年が足を踏み入れる――って感じかな?
それとも出来たばかりのダンジョンなら攻略できるかも。手柄が立てられるとでも思っているのかもしれない。
ふふ、それだと楽しいな。
このダンジョンを、普通の出来たばかりのダンジョンと同じように考えて、油断してるっていうならきっと殺せるでしょう? すぐに攻略できると油断している冒険者を絶望においやるって凄い楽しそうだよねー。
わっくわく、どっきどきな私だよー。
私はマスター室からダンジョン内に足を踏み入れた冒険者を見る。あ、ダンジョン内はマスター室からなら確認出来るようになってるの。彼は、まだ若い少年である。見るからにまだ14,5歳ぐらい。明らかに冒険者なりたて。
少し緊張した表情を浮かべているから、もしかしたらダンジョンに入るのははじめてなのかもしれないとか思ったり。
それならモンスター達の良い練習台になる。
だって私のモンスター達は対人戦を経験したことがないもの。それなのに戦いなれた冒険者相手にやりあうのは厳しいもん。犠牲を一つも出さずにいられるとは思わないけれど配下は減らない方がいいもんねー。まぁ、減ったら減ったで残念だったなーで終わっちゃうけどねー。
殺すのとトラウマを思いっきり植え付けて生き延びらせるの。どちらにしようかなと私は気まぐれにマスター室に飾っていた花で花占いをはじめる。
殺す。生かす。殺す。生かす。殺す―――。一枚一枚花弁をちぎっていく。
そして結果として、最後の花弁は『殺す』だった。
私はそれに鼻歌でも歌ってしまいそうなほどのご機嫌な様子で、モンスター達に指示を出した。
頑張って、その冒険者殺してって。なるべく死なないように連携を取って、じわじわと苦しませながら殺しなさいって。
私の念話による命令に、モンスター達は目をぎらつかせたの。
多分、此処数年動物ばかり狩らせてたからもっと強い獲物を狩りたいと思ってたのだと思うわ。だってモンスターって元々戦闘意欲があるものらしいから。頭による知識によると。
この二年で数を増やしたモンスター達がね、冒険者に向かっていくのが見えた。
一斉に二十人ぐらいで群がったの。
数の暴力って奴だよ。普通のコボルト数体とかならまだ冒険者になりたての子でも少しは勝てる可能性があったりするみたいだけどさー。コボルト含む二十人ぐらいのモンスターが一気に攻撃してきたものだからね、もちろんその子は対処出来なかったの。
第一予想外の現実に直面してきちんと対処できる人なんて滅多にいないしね。
「なっ――」
その子は目の前に多くのモンスターが現れた時、驚愕の目を向けてね、逃げようとしたんだー。
でもね、振り返ると背後にも私の可愛いモンスター達が居たの。それを確認した時のその子の顔といったらもう、良い具合に絶望に染まってて凄い興奮しちゃった。
一気に顔が青ざめていってて、あんな風に人の表情って変わるんだって関心しちゃったの。
それからは、平たく言えばリンチだったの。
武器を持ったモンスター達二十人ほどが、一人の初心者の冒険者を殺したの。
まずね、武器とか、荷物を全部取りあげて、大勢で手足を抑えつけたの。そしてね、次に口を大きく開けさせて《ポイズンハニー》の毒をね、口の中にたらしたの。これはね、手足を抑えつけられたその子を見て私が「楽しそうだから、惨い殺し方して」と頼んだからなんだけどねー。猛毒ではないにしろさ、毒を口から摂取しちゃったわけなのよ。だからね、もちろん、その子は苦しんでるんだよ。《ポイズンハニー》の毒は軽い麻痺の効果を持ってるから、体内の何処かが麻痺しちゃってたみたいでね、凄い苦しそうな顔を浮かべていたんだよー。毒で苦しみを味あわせたその後は、口を窒息死しない程度に塞いで、暴行させたの。もし武器を持ってない時に敵に遭遇した時に躊躇わないように殴る練習みたいな感じで思いっきり殴って蹴ってをしてもらったんだー。あ、もちろん、気絶したら何かしらやってもらって無理やり意識を戻させたの。それをね、一時間ぐらいやってもらって。身も心もボロボロになったであろう所でわくわくドキドキの切断タイームに突入したの。もはや抑えつけなくても身動きとれないほどになってるその子のね、体を刻んでもらったの! ほら、対人戦の経験のないモンスター達にね、どのくらいの強さで武器をいれ込めば人を切断出来るかとか、どのくらいの傷になるのかっていうのを学んでもらういい機会だと思ったの。皆がね、あ、皆っていっても武器をもてるようなモンスターだけなんだけどさ、好き勝手にその子の体を刻み始めたの。指を切り落とし、手首を切り落とし、腕を何度も何度も切って幾つもに切断する。足の指も切り落としてね、足首も切っちゃって、太ももとかも何度も何度もきって幾つもに切断する。手と足を切断したその時点ではね、まだ出血多量で死ぬギリギリぐらいだったみたいで、その子生きててね、もうその耐えがたい苦痛に歪んだ顔に興奮がMAXになって私も混ざろうかななんてちょっと考えてしまったほどなの。でも一応今回はモンスター達だけにやらせようと思ったから我慢して私は観賞してたの。充実した鑑賞タイムだったの! 他人の不幸は蜜の味だよね! 私この言葉好きなの。ふふ、その子が凄いね、絶望的な状況に居ることにわくわくが止まらなかったの。だって地球ではこんな残酷な殺し方を見るなんて出来なかったからね! で、その時点でその子は出血多量で死にかけだったわけなんだけど、ね、そこでさっさと首を切って殺しちゃうのはなと思ったわけ。次はね、下半身を切り刻んでもらったの。どんどんどんどん、体が小さくなっていってね。それでギリギリまで生かしておいたの。もちろん、そうやってやってれば途中でその子は死んじゃったんだけど、死んでもおかまいなしにとりあえず全部バラバラにしてもらったの。元々人間だったその子の体の一部であったものはね、何か後に面白いことに使えるかなーってわけでまとめて保存することにしたんだ! 腐らないように冷凍保存だよ!
というわけで、初の冒険者は肉塊になり、ポイントを使って手に入れた冷蔵庫的なものの中に保存されることになったのでした。
あー、楽しかった。
まだダンジョンを出現させて二日目だから肉塊少年以外は来なかったからこんなにのんびり虐殺が出来たの。他に冒険者がダンジョンにきてたらのんびり虐殺なんて出来ないからね。
さてさて、これからはこんな風に遊んでもられないかもだから気を引き締めないとね!
読み返すと愛、怖いの言葉しか出ない作者なのでした。




