第十二章、うららかな春の日
卸本町の蜃気楼、パターン2(過去からの訪問者)オリジナル
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あれから一週間が経った。
彰浩は柿本クリエイトの経営を、任かされる手はずを整え、
良子も春菜を結婚させる事に合意した。
春うららか、浜松城では桜が満開で、その敷地内を歩く五人が居た。
春実は久美子と手を繋ぎ、春菜は彰浩と手を繋いで歩いていた。
その後ろを着いて行く俊夫が、「要約良子さんは、
春菜の結婚を許してくれたか、ヤレヤレだね」。
春実、「普通現世の父親を説得するが、前世の母を説得するとは初耳じゃが..」。
彰浩、「今度は来世の母が文句を言って来ぬかのぉ?心配じゃってか?」。
春菜、「これ以上タイムドアーから色んな、関わりの有る人が出て来られると困る!」。
皆んなは笑った。
久美子、「先週の朝、あの寮で皆んなで朝食を食べている時に、良子さんとお話して、
納得してくれたのよ」。
彰浩、「とどめを刺したかかぁの?春実流の表現..」。
春実、「かなりとどめじゃったが!」。
春菜、『実際産んだのは私ですから、良子さんが決めれる事ではありません!』。
彰浩、「あ~あ、それ言われる前に、お袋結婚納得すれば良いのに」。
春実、「マジな話、春菜の産みの親からそれを言われるのが、
恐ろしくて堪らなかった癖にね..」。
俊夫、「我々は良子さんの痛い所を、なるべく言わない様に伏せていたんだよ」。
彰浩、「あの母ぎみは、そこまで言われないと、春菜を放さないと来たか..」。
春菜、「私が言うのもなんだけど、良子さん私を丈夫に産んでくれたという事に、
何か言い難いものが有るの」。
春菜を抜かして全員、「そうでしょ!」。
久美子、「産みたかった子供を流した、親の愛しさと言ったら、
母親は悔しさと悲しさが入り混じって、耐え難いものが有るのよ!」。
春実、「まぁしゃ~ないな!春菜..」。
春菜、「生まれる側に言われてもね..」。
彰浩、「俺だけは母を、交換して生まれてないな!、
待てよ..、女癖の悪い親父の事だぞ、まさかお袋と再会する前に、
別の女をはらませて無いだろうな#?」。
春実、「いずれにしても、大富豪の家に生まれて来たは良いけど、
散々な目にあったがなぁ~#!」。
彰浩、「子供の頃は夫婦喧嘩が怖くて、春実と俺は何時も地下で、小さくなってたな!春実..」。
春実、「こんな私でも、兄貴と一度も喧嘩した事が無いぞえ!」。
彰浩、「あの激しい親を見ていれば、俺達喧嘩する気なんか起きる訳が無い#!」。
久美子、「では春菜は今まで幸せ三昧、贅沢三昧だったわね!」。
俊夫、「結局良子さんは前後は違えど、春菜と同じ運勢を辿った訳だ!」。
春菜、「ここで初めて皆んなに言うけど、私と良子さんの手相、まったく同じなの!」。
皆さん同時に、「へ~!」と、驚いた。
久美子、「いずれにしても、私達も時期老後よ」。
俊夫、「そこなんだよ!、嫁に遣る遣らない言っているどころか、
こちらが孫を見る前に、ボケてしまって何が何だか解らなくなるからね!、アハハハ..」。
久美子、「子供に面倒を掛けたくないし、いずれ共同で暮らして行かないと、
仕事をしている子供に迷惑が掛かるわ」。
春実、「あのバカでかい家、兄貴夫婦と中川夫婦と、
杉浦夫婦が住んでも、まだ余裕綽々だよ!」。
彰浩、「そこなんだよまったく#!、誰が相続税払うんだよ#?、
延べ棒は脱税で没収されてだな#!、それでいったい幾ら残るんだ#!」。
久美子、「老人介護施設として登録して、運営してくれるかしら彰浩君!」。
春実、「あの無駄にでかい風呂も有るし、
地下倉庫も有るし、庭もでかいし!持って来いだよ兄貴..」。
彰浩、「なるほどね、その方向で検討するか!」。
春菜、「お兄ちゃん、ビジネスとしては将来最高だと思うよ!」。
彰浩、「なんとかこれで、維持出来る宛ては見つかったな!」。
そんな話で盛り上がる5人は、要約落ち着きを見せた良子に、ほっとしたのであった。
後日..。
仕事ではあったが、例のごとく三人集と春菜は街に出ていた。
遊楽街を歩いていると、久美子とその学生時代の同級生とすれ違った。
久美子は、「先日はどうも」と、頭を下げた。
三人集も軽く頭を下げて、圭子が、「今日は皆さんで、同窓会ですか?」と、尋ねると、
久美子の同級生達は笑い、久美子が、「毎日同窓会ですよ」。
同級生の女性、「もう夫も早期退職で、私達も保々年金暮らし、
こうやって皆んなで、暇を潰しているだけですよ」。
洋子、「世の中の景気もこれだと、手も足も出やしない、我々も跡継ぎが出来たので、
暇つぶしに街をふら付いているだけですよ」。
春菜、「ヤレヤレ」と、呆れた。
そんな話で、ビルの入り口前のベンチに座る、この人達であった。
すると春菜の携帯が鳴った。
春菜はスカートのポケットから、携帯を取り出して着信名を見ると、大輔からだった。
春菜は電話に出ると、「うん..うん..、今有楽街のビルの前、うん..うん..、
いいよ!じゃあ待ってる!」。
そう言って電話を切ると、「大輔君が少しバイクで走らないか!って..」。
するとベンチに座っていた仲間内は、同時に、「いっといで~」と、答えたのであった。
一名は答えなかったが..。
数十分後、レトロなバイクと、レトロなゴーグル付のヘルメットで、颯爽と現れた大輔は、
早速叔母様方をしびれさせた。
ヘルメットを取ると、
オールバックの大輔が、「今日はちょ~っと、床屋で挟み入れて来たのよ!」。
すると大輔は左腕にぶら下げていた、ヘルメットを春菜に渡すと、
春菜はヘルメットを被りながら、「通りで今日は毛先が、まとまってると思った」と、言いながら、
大輔の後ろのシートに跨った。
走り去るバイクに叔母様方は、手を組んで、「ステキ~」、「床屋で挟み入れる所が渋いわ~」、
「若いって良いわね~」と、若い二人を羨ましく、感じていたのであった。
一名は下を向いていた。
二人はワイディングロードを走り、よく晴れ上げた浜辺に降り立った。
この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。




