第四章、思い出の続き2
卸本町の蜃気楼、パターン2(過去からの訪問者)オリジナル
http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/folder/1515515.html
卸本町の蜃気楼、パターン2(過去からの訪問者)オリジナル
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春菜と春実は食事を終えると、春実の部屋で寛いでいた。
またこの部屋もデカイのであった。
三階の角部屋は、40畳は有るだろう、床はフローリングで、
部屋の中はさまざまな、エクササイズグッツが置かれ、
それでもまだ、部屋には余裕が有った。
大きな窓の外には、大きなベランダが有り、白いテーブルと白い椅子、
デッキチェアーに、ベンチまで置かれていた。
春菜は三畳程敷かれた、インドのじゅうたんの上に座り、
春実は目を開けて、ベッドで仰向けで寝ていた。
春実、「あ~!、今日もネット販売で、疲れたぁ~でござる!」。
春菜、「目が疲れるよね!、パソコンいじってると」。
春実、「しかしこの部屋、私の住んでるマンション全部屋の壁、
取り払っても、まだこの部屋の方が広いがな..」。
春菜は春実と二人きりで寛ぐと、血の繋がった姉妹の様になるのであった。
春菜、「お姉ちゃん、こんなゴージャスな部屋が有るのに、
態々なんでマンション買って住んでいるの?。
これだけ家の中が広ければ、お母さんと別棟で住んでいる様なものだけど」。
春実、「血の繋がりはのぉ!、時にして同じ場の空気を、吸いたく無いのじゃ!、
益してや我の強い同士が、一つ屋根の下に居ると、感に触る事も多いでのぉ」。
春菜、「そう言うものかなぁ..」と、俯いた。
春実、「春菜の産みの母、久美子さんは優しい人でござろぉ!、
決して感情的にならず、優しく気持ちを理解してくれる人ぞな!」。
<作者:パターン1から読んで下さった方で、感の良い人は、ここで気付いて下さいね。>
春菜はその時、思いに更けた。
春菜、「わがままだったの、私..」。
春実、「春菜は幸せじゃ!、自分がわがままだと、
気付かせてくれた、過去へのタイムトラベルが有った故に、今の幸せが有るのじゃ!」。
春菜、「本当にそうだったの、それとお姉ちゃん有難う」と、涙が頬を伝った。
春菜と春実が、以心伝心されていますので、春実眠らないで下さい!
........ 完了しました!。
春実、「そんな事、すでに忘れてたでござる..」。
春菜、「嘘付き..」。
すると春実の耳が、ピクピク動いた。
ベッドから上半身だけ起すと、「ん!、何奴..」。
そう言ってベッドを降りて、廊下に出た。
春菜は訳が解らず、黙って出て行く春実を、目で追っているだけであった。
するとバケツに水を汲んで戻って来た。
そしてバケツを持って、
ベランダの窓の所に、歩いて行き春菜に、「要領は解っているでござろう!、
今じゃ!と言ったら、窓を一気に開けるのじゃ!」。
春菜は黙って頷いた。
春実の聴覚が鋭くなる。
耳をピクピクさせながら、様子を伺っていた。
すると春実は、「今じゃ!開けるのじゃ!」そう言うと、
春菜は 一気にベランダの窓を開けた。
そしてベランダのアルミ製の枠の所に、梯子が掛かっていた。
その下を覗くと、毛糸の帽子を被った男性が梯子から上を向いた。
ニヤっとする春実は、梯子の先からバケツの水を掛けた。
するとその男性は、「うわぁ~」と言いながら、落ちた。
ドスンと言う音と共に、アルミ製の梯子が落ちる音で、ガシャンと音がした。
春実は不気味な、笑みを浮かべながら、「へへへへっへ」と、笑った。
ゆっくりと階段を下りてゆく春実と春菜は、中庭へと足を運んだ。
すると推定20代後半の男性が、足の骨を折ったか、
芝生で足を押さえて痛がっていた。
手には刃渡り15cm程のナイフを持っていた。
すると春実は、近くに立て掛けて有った、
竹箒を手に取り、落ちた男性の刃物を持った手を叩いた。
するとその男性は、刃物を芝生に落とすと、それを箒でサ!っと横に掃いた。
それを春菜が拾った。
春実、「忍びの者か#!、この柿本城に押し入るとは、不届きな奴#!、
即刻打ち首にいたすぞ!覚悟いたせ!」。
春菜、「お姉ちゃん、入り込み過ぎだってば#!」。
春菜は家に入り、電話で警察を呼んだ。
事情を警察に説明して、中庭に戻るとまだ痛がって、足を押さえている強盗に、
春実は竹箒で体を突付き、「ゴラァ~#!、泣く子も黙る市内じゃ~有名な、
柿本 春実の家に、ナイフ持って押し入るとは、余程物知らずか#?。
この土地生まれだったら、後からただじゃぁ~済まね~ぞぉ~#!」。
それを見た春菜は、「お姉ちゃん、強盗をあまりいじめないで#!」。
春実、「あ..春菜いたの..」と、春菜に振り向いた。
春菜、「もぉ~、昔の良子さんそっくりなんだから~」と、呆れたのであった。
(http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/60922536.html)
そして警察が到着して、事態に気づいて、集まって来た近所は騒然となった。
救急車も到着すると、春実は近隣の人達に、事情を説明していた。
救急車に乗せられる強盗犯、春菜も警察に事情聴取を受けていた。
中庭に警察官が入り、現場検証をしていた。
数時間後、要約辺りは落ち着いた。
警察もまた後日伺うと言う事で、帰って行った。
すでに良子は、帰宅していた。
居間のソファーで、事情を聞く良子。
良子、「本当に良かったわね!、春菜一人だったらどうなっていた事か..」。
春菜、「お姉ちゃん、勇敢過ぎるのだけどね..」と、苦笑だった。
春実、「ちと、懲らしめただけよのぉ!」。
次の日。
午後から時間が空いた、春実と春菜は春実のマンションに居た。
台所のテーブルの椅子に座り、寛いでいた。
春菜、「それで、賢パパと家庭内別居という事は、
玄関もう 一つ欲しいんじゃないの?」。
春実はやはり、トマトジュースを飲みながら、「して..パパは、
地下室に追い遣られたでござる!」。
春菜、「へ~!、あの貯蔵庫に?」。
春実、「パパ曰く、意外と落ち着くとは言っていたよのぉ」。
春菜が現代に戻って来て、良子は 柿本 賢と結婚して数十年経った後、
大波乱が柿本夫婦に、起きたのであった。
それは賢の浮気が原因だった。
春実、「大変で御座ったぞえ!、いつも大変で有ったが、
レベルが違っていてのぉ!、殺しかけたのじゃ!」。
春菜、「パパを?」。
春実、「あの凶暴な母が、パパに殺される訳が無かろう!」。
春菜、「ま..まさか!、ジャックナイフで..」。
春実、「ジャックナイフでは無く、ジョッキで殴った」。
春菜、「入院したの?」。
春実、「たんこぶが出来ただけじゃ!、石頭であって良かったのぉ」。
春菜、「あ~あ」と、溜息を付いた。
春実、「そこからじゃ!、兄貴は野球部だったのがいけなかったのじゃ!。
廊下に収納スペースが有るが、そこにバットが入っていてのぉ、
目を付けてしまったのじゃ!」。
春菜は戦き震えた。
春実、「そして父賢をのぉ、家中追い掛け回した挙句に、
父は風呂場に逃げ込んだのじゃ!。
運悪く私が丁度入浴中でのぉ、私も父賢も驚いてそこから逃げたのじゃ!。
私は兄、彰浩の部屋に逃げ込んだら、丁度大学センター試験の勉強中でのぉ!、
びしょ濡れで真っ裸で逃げ込んだので、兄貴もビビッてのぉ、
何事か?と、私に尋ねて訳を話すと、兄貴は意を決して大胆な行動に出たのじゃ!」。
春菜は怯えながら、「な..何をしたのよぉ?」。
春実、「台所にガラス戸棚が有るが、そこに飾られている、
一皿500万円を超える皿を廊下で、一枚一枚割り始めたのじゃ!」。
春菜は、耳を塞いで、「も..もういいよぉ~やめてぇ~」と、叫んだ。
春実、「それで収まったのじゃ!」。
春菜は顔が強張り、「結局何枚割ったの?」と、聞くと、
春実は、「6枚..」。
春菜は呆れて物が言えなかったが、「もぉ#腕の傷、整形外科で治す#!」と、激怒した。
春実、「そう来たかい!」。
春菜、「それから、パパは地下で暮らし始めたの?」。
春実、「そう言う事じゃ!」。
この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。