第三章、相談3
卸本町の蜃気楼、パターン2(過去からの訪問者)オリジナル
http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/folder/1515515.html
春菜は柿本クリエイトのオフィスに戻ると、
喜代子と良子が子猫をあやしていた。
すっかり機嫌が直った、良子であった。
すると圭子が春菜に、「パニクってたでしょ!」。
春菜は椅子に座り、「お姉ちゃんが、裁いた」。
洋子、「捌いた?、こてんぱんに、料理したのかい?」。
春菜、「その捌いたではなく!」。
圭子、「要するに聞き分けの無い、あの女を言い聞かせた訳でしょ!」。
春菜、「そう!」。
喜代子、「春菜は苦労するわね、過去でも未来でも」。
圭子、「春実に任せなさいよ今後は、あんなのに関わってたら、
自分の本来の仕事出来なくなるわよ」。
喜代子、「それにしても不思議ね、誰の仕業でタイムトラベル出来るのか、
未だに判明していない訳だから..」。
洋子、「未だに携帯と、質屋のオヤジが見つからないのもおかしいよ!」。
春菜、「どこ行っちゃったんだろ?」。
圭子は携帯を手にして、「春菜に確認して貰った所、
私が電池を交換して、三年になるこの携帯と同じ機種が、過去に運ばれた訳よ」。
洋子、「わたしゃ~40年後にやっと念願の、
春菜の携帯と同じ機種が見れた訳だ、ハァ~」と、ため息を付いた。
春菜、「それで、昨日の話だけど..」。
洋子、「海岸に浮かんだ、卸本町の蜃気楼の動画かい?」。
春菜、「動画を技術科学省に売れば、大金が入るかも!」。
洋子、「それは無理だね!、画像だけ見せたって、合成では無い事が判明しても、
だからなんだ!って言う話よ!、視察には来るだろうけど、情報を提供しただけで、
感謝されてそれまでよ!」。
圭子、「どう考えても、昭和44年に春菜と私達は2ヶ月近く、
共にしてる事実は消せないけどね」。
喜代子、「それだけでは無いわよ!、社員全員財を肥やしたのよ!、春菜のお陰で..」。
洋子、「わたしゃ、損もしたけどね」。
圭子、「あんたは欲張り過ぎで、失敗したのでしょ!、多角経営し過ぎて、
舵が取れなくなって、全滅したのよ、春菜のせいでは無いわよ!」。
喜代子、「プラス面だけ春菜の言う事を聞いて、
マイナス面は聞く耳を持たなかったから、バブル崩壊に巻き込まれたのでしょ!」。
<作者:え~、先ほどから、良子さんが出て来ませんが訳は..>
春菜、「ちょっとお母さん、子猫を抱いて、あやしてばかりいるけど、
話ちゃんと聞いてる#?」。
良子、「.....」、無言。
春菜、「も~#!」と、呆れた。
喜代子、「今、良子が可愛い順番から言うと、一番は猫、二番は春菜、三番は財産ね!」。
洋子、「殺したい順番は、一番は直子、二番は木下、三番は大輔よ!」。
実は大輔は、春菜の恋人であった。
春菜はいきなり、椅子から立ち上がり、「ふざけないでよ#!」と、激怒した。
喜代子、「春菜、冗談を真に受けては駄目よ!」と、なだめた。
圭子、「春菜がまじめだから、この会社は保っているのよ」。
やはり良子は聞く耳持たず、子猫に頬を寄せて可愛がっていたのだった。
この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。