第三章、相談
卸本町の蜃気楼、パターン2(過去からの訪問者)オリジナル
http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/folder/1515515.html
次の日..。
仕方が無いので、春菜は知り合いに、相談するしか無かった。
なので..。
白髪雑じりの杉浦は、パソコンでキャドを操作しながら、「それでハニー、相談て?」。
杉浦は結局未来では、建築設計士になっていた。
杉浦は椅子を回転させて、春菜の方を向くとなにやら、
深い事情が有りそうなので、「どうした?、良子さんがまた何かやらかしたか、
洋子さんがまた新しい事業初めて、失敗したって所?」。
春菜は杉浦の、自宅のオフィスのソファーに座り、俯いていた。
すると杉浦の奥さんが、お茶と和菓子をお盆に乗せて、
このフロアーにやって来た。
それをテーブルに置くと春菜は、「済みません、お構いなく」と、呟いた。
すると奥さんは、春菜の表情を見て心配そうに、「またあの三人、トラブってるの?」。
そう言って春菜の隣に座った。
大概春菜が重い表情で、ここに来る時は、あの三人集の相談だった。
春菜、「もっと重大な事が置きまして..」。
杉浦、「いよいよ洋子さん、大怪我したの?」。
奥さん、「良子さんの怒りの鉄拳が、炸裂してしまったの?」。
春菜、「タイムドアーが、開いてしまったのです!」。
杉浦夫婦は、同時に、「え~~!」と、声を荒げた。
杉浦、「スゴイよそれは、何時?」。
春菜、「昨日の午後です。私が過去にタイムスリップした時と、同じ頃です」。
杉浦、「いよいよ、洋子さんは旅立ったの?」。
春菜、「違うんです..。来ちゃいました!」。
やはり夫婦は同時に、「だ..誰が?」。
春菜は真顔で、「よこしま直子さんです」。
シ~ンと、してしまった。
そして杉浦が、「冗談って言えない表情してるね、春菜ちゃん..」。
奥さん、「嘘でしょ!、あの三人寄りも強烈よ!」。
杉浦、「大変な人が、現代に舞い込んで来たね!それは..」。
奥さん、「良子さんどうしてるの?」。
春菜、「もうすでに、気が狂い始めていまして..」。
この場の空気の雰囲気は、一気に冷え切ってしまい、夫婦も頭を抱えた。
杉浦、「でも考え方に寄っては、あの人がこの冷え切った社会を、
明るくするかもしれないね」。
奥さん、「明るくする所か、昔のあの会社の社員は、激怒すると思うけど」。
実は保々全員の男性社員から、多かれ少なかれお金を借りていて、
女性社員からは、何か物を借りていて、一切帰って来ないのであった。
なので事実確認をする為に、夫婦は春菜の車に乗せて貰い、
柿本クリエイトに出向いたのであった。
到着すると、「杉浦君ハロー!」と、直子が答えた。
それを見た杉浦は、
右手で両目を覆って、「あちゃ~、ゴーゴーダンスの女王がお出ましかい!」。
奥さんは、両手で口を押さえて、「あ..あんた、
田口君と失踪したのではないのね、本当に..」。
事情は詳しく、杉浦のオフィスで春菜から聞いていた。
杉浦、「しまったぁ~!、春菜と引き換えに、未来へ送り込んだだけだったかぁ~!」と、
別に自分が態と、送り込んだ訳でも無いのに、後悔していた。
良子はその時、浮かぬ顔で、「そうらしいわよ#!」と、面白くなさそうだった。
奥さん、「困ったわね~、どうすれば良いのか..」。
杉浦、「良子さんと一緒にまた住んでるって?、危険だよそれは..」。
奥さん、「春菜ちゃん、離れていなさいよ!、怪我するから#!」。
直子、「香織、また杉浦君と縁り戻したんだ!」。
実はこの夫婦は、43年前に一度別れて、春菜が現代に戻った後、
縁りを戻して結婚したのであった。
(http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/60923924.html)
春菜、「直子さん、余分な事は言わないでね!、失礼だから..」。
香織、「春菜ちゃん、気を使わなくても良いわよ、この女が言う事には慣れてるから..」。
すると春菜の携帯が鳴った。
着信名を見ると、元良子の同僚で、良子寄りも年上の喜代子からだった。
春菜は携帯を見るなり、「も~#!、こう言う時に何用?」と、愚痴を言って、
「もしもし、はい!、あ~申し訳ないけど、今会社はとても都合が悪い人がいまして、
はい..はい..は~い!」と、携帯の通信を切った。
良子、「なんだって?」。
春菜、「この近くの、ペットショップに居た、
『幼いアメリカンショートヘアー、買ったから見せに来たい』って!」。
良子は急に、椅子から立ち上がり、「へ~#!、私の猫よぉ#!、
どう言う事#!」と、激怒した。
圭子、「誰の猫でも無かったろうに、何一人で興奮しているのよ#!」。
春菜、「駄目#!、お母さん春実お姉ちゃんから、言われてるでしょ#!、
『死ぬと又半年は大泣きするから、もう二度と飼うな#!』って」。
良子はシュンとなってしまった。
するといきなり、このフロアーに過去でお馴染みの、
未来の勘が鋭い、明子がやって来てしまった。
事を知らない明子が、「春菜ぁ、暇ならお買い物一緒に行かない?」。
すると場の雰囲気は、より一層冷たくなった。
洋子、「明子KYだよ!」。
明子、「はぁ?」。
周りを見回す明子。
一瞬あれ?と、思いもう一度、見回す。
??????。
!。
明子、「あ~~~!」。
驚いて、あ~しか声が出ない。
直子に指を差して、「あ..あ..あ~んたぁ~!」。
直子、「あんた明子?」。
明子、「ちょっとぉ~#、春菜#!、こんなの過去から連れて来るなぁ~#!」。
春菜、「私が連れてきた訳では有りません#!」と、激怒した。
明子、「ま..ま..まさか!、タイムドアーが開いたの?」。
全員同時に、「そう!」と、答えた。
明子は顔を強張らせ、直子の座ってる席に行き、「あんたぁ~#!、
昔貸した1万円返しなさいよ#!」と、激怒した。
圭子、「あんたもしつこいね!、43年も前の貸し覚えてるなんて」。
洋子、「さ~大変だよ!直子、くどくてうるさくなった、
あんたの同僚が、押しかけて来るよ!」。
圭子、「あんたにとっては一日前だけど、
43年後の同僚は筋金入りに、凶暴になってるから..、
身包み剥がしてでも、借した物を求めに来るよ!」。
直子、「無いものは、返せないよ!」。
明子、「大方、金は右から左でしょ!、最終的に田口君に行った訳だ!。
それで田口君はどこなのよ#?」。
良子、「それが一緒に、タイムとラベルした訳では無いらしいのよ!」。
洋子、「直子から金借りて、午後に会社から田口一人で、ズラかったらしいわ!」。
明子、「それでこいつ、今後どうするの?。
春菜当分良子の家に、行くんじゃないよ#!。
喧嘩に巻き込まれて怪我されたら、親御さんになんて謝るのか、気が知れないからね!。
私達の生き字引なんだからね!、春菜は..」。
春菜、「そう言われても、対処のしようが有りません..」。
良子、「私も感情控えるわよ」。
明子、「それは無理な話ね..」。
春菜、「明子さん過去では、私は生き字引でも、現代では単なる普通の人です。
宇宙人でも、未来人でも有りません」。
明子、「そうでも無いでしょ!、現代では柿本の、優秀なクルーじゃないのよ!」。
杉浦、「さてと、ハニーが困り果てているのでは、
元彼氏も気が重いよ、手始めに物件早期に探さなければ」。
香織、「私の息子寄りも若い、春菜がこのおばさん方に、
振り回されてる事自身、何だか不憫よ!、
早速この女を、良子と春菜から、放す手立てを取らないと」。
すると来るな!と、春菜が言ったのに、このフロアーに喜代子が来てしまった。
喜代子、「ねえねえ、見て見みて!。
この子、私に前からなついていたのよ!、
私の手をペロペロなめるのよ!」。
更にKYがやって来てしまった。
良子は更に、ご機嫌斜めになってしまった。
春菜、「喜代子さん、この場は素直に立ち去って欲しいの」。
節子は猫をあやしながら、「へ?、どうして?」。
やはり明子と同様、周りを見回した。
喜代子、「今日は何だか、皆な重い表情だけど、何か遭ったの?」。
皆さん、「.....」。
圭子、「喜代子さん、悪いこと言わないから、帰ってくれる?」。
喜代子は表情が虚ろになり、「どうしたの?、会社が不当たりでも出したの?」。
すると皆なは、直子を指差した。
しばらく黙って、喜代子は直子を見詰めていたが、
いきなり、「ぎゃ~~~~!」と、悲鳴をあげたのであった。
この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。