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39.知らない事ばかり-1

一応?友人継続中の2人と今後について話し合うが…

「2人とも貴族なら許嫁はどうしたの?」

「あぁ…それなら…」


部屋に着きメルがお茶を入れ退室して直ぐに気になっている事を聞いてみたら…


「!」

「だから心配いらない」

「そうそう」


2人はあっけらかんと破談になったと笑顔で答える。

私は申し訳なくて顔が上げれない。すると私の様子に気づいたナーシャが


「もしかして自分のせいだと思っている?」

「だって!」

「本当にあんたバカね」


そう言いいつもの様に笑う2人。笑い事じゃないよ!2人共許嫁に愛想尽かされ婚約破棄になっているのに!

悲壮な顔をした私に2人は他人事の様に経緯を話し始める。

王家から”漆黒の乙女の友人”を命じられた2人の任期は私が15歳になるまで。そして15歳になったら適当な理由を付け、フェイドアウトし任務を終了し領地に戻り婚姻する予定だった。両国の思惑ではその頃には私が社交デビューし、貴族の友人が出来ると思っていた様だ。

現実は…私が完全に森の生活に馴染み、母様の影響で貴族嫌いになって貴族の友達どころか他に友人つくらず2人にべったり。こうして任期は延長されて成人し嫁に行くまで伸びてしまったのだ。

そう言われればその位の時期にディーンが父親の仕事が忙しくて長期間居なかったり、ナーシャに仕切りに社交界デビューしないのかと聞かれた気がする。そんな事とは知らずに私はその頃には既に家出を考えており、他に友人をつくる気は無かったのだ。


『あの時2人はゆっくりフェイドアウトし、任務を終える予定でいたんだ。何も知らず私は呑気に友達は2人だけでいいと思っていた』


私が2人の幸せを壊してしまったと思うと胸が苦しい。半泣きになっているとディーンが優しい声色で


「俺は元々妻を娶る気は無く、(ロダンダの)王が気にかけて下さり許婚を儲けて下さった。相手の令嬢とは初めて見合いの席で会い、その後は年に数回ロダンダ帰国の際に会うくらいで今でもあまり顔を覚えていない」


ディーンの実家は古くから王家に仕える騎士の家系で、次男で跡取りでないディーンは私の護衛役に選ばれた。そしてロダンダ側はボルディンにバレない様に、ディーンの実家の伯爵家と親交のある義父ロイの親戚の家に養子に入る。任期が終えたらロダンダに戻り騎士となり子爵位を受け独立する予定だった。


親父ロイには俺の素性は知らせてあるが、ロダンダでやらかし、ロダンダの貴族社会に居られなったと説明して養子になった。迷惑をかけていると実家の伯爵家から親父ロイに支援がされている。だから今の家族は俺がいずれロダンダに帰るなんて思ってもない様だ。任務が終わったら全て話す予定だった」


経緯は分かったけど…許嫁の令嬢の事はその…

ディーンの恋愛事情が気になりモジモジしてしまう。すると察したナーシャが


「ミーナはあんたとその許嫁の事を知りたいみたいよ」

「ナーシャ!」


楽しそうな顔をして私にウィンクするナーシャ。意地悪い顔をしているナーシャを見ながら、次は貴女の話を根掘り葉掘り聞くからと心の中で悪態をつく。そして少し考えたディーンは


「特に何も」

「何も?」

「あぁ。さっきも言ったとおり顔もあまり覚えて無いんだぜ。甘い色恋沙汰があると思うか?」


そう言い普通にお茶を飲んでいるディーン。横に座るナーシャはそんな答えで納得する訳なく


「相手はどんな女性?」


と食い下がり質問責めにしている。ナーシャはバカだ。この後自分に跳ね返ってくるのに…

素直なディーンは斜め上を見て思い出しながらぽつぽつと答えている。


元許嫁は子爵家の令嬢で3歳年下。丸顔に大きいピンク色の瞳とライトブラウンのウェーブヘアーが綺麗な可愛らしいお嬢さんだったそうだ。大人しく自分から話す方では無く、ディーンの話を頷き聞くばかりで何を話したか覚えていないそうだ。


「今思えば彼女はこの縁談が初めから嫌だったのだろう。年に数回しか会わず会っても愛の言葉一つ言わない許嫁に気が向くわけないよな」


そして任期が延期が決まった時に令嬢の実家から破談の申し込みがあったそうだ。理由は任期が終わる頃には令嬢が適齢期を過ぎてしまうから。


「賢明な決断だと思うよ。もし任期が終わり婚約してその時にお互い合わず破綻になってみろ、そこから再度相手を探すとなると令嬢には遅すぎる」


彼女の父上は王直々の任務を果たした男は相手として申し分ない縁だが、最後は娘の気持ちを優先した様だ。


「やっぱり私がディーンの幸せを潰してるじゃない」

「俺はゆくゆく許嫁と婚姻する事になったのなら、誠意を持って夫として愛情を向けるつもりでいたよ。しかし正直言うとお互いこれで良かったと思っている。今はちゃんと愛する人と縁を持ちたいと思っているよ」


そう言い優しく笑うディーン。するとナーシャが怖い顔をして


「ミーナはダメよ」

「何がだ?」

「私達の役目を忘れないでよ」

「任務は遂行するよ」

「その後もダメよ」

「俺はミーナが幸せになるのを見守るのが役目だ」

「…」


とりあえずディーンの事情は分かった。色々言いたい事はあるけど、とりあえず次はナーシャの事情を聞いてからにして今は言葉を飲み込んだ。

さっきから他人事のナーシャ!さぁ今から貴女の番です!赤裸々に語ってもらうからね!

お読みいただき、ありがとうございます。

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