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日本ワインに酔いしれて  作者: 三枝 優
第1章 健司と美月
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山梨県 甲州市 ぶどうの丘 宿泊

このぶどうの丘には温泉もある。

せっかくなので、大浴場に行ってみる。

温泉を堪能した後、部屋に戻って来た。

「さて、そろそろ寝ましょうか。」

「はい、そうですね」

歯を磨き、ベッドに入る。

ツインルームだからベッドは別々だ。


しかしながら、明かりを消してしばらくすると、瀬戸さんが話しかけてきた。

「早乙女さん、まだ起きていますか?」

「はい、どうしました?」

「いえ・・・なかなか寝付けなくて。たぶん・・・・」

「はい?」

「夕食前に寝たときに見た夢のせいかと・・」

「どんな夢だったんです?」

「昔の夢です。あまり楽しい夢ではなかったので・・・」

「そうですか・・」

「早乙女さん。」

「はい」

「そちらに行ってもいいですか?」

「え?」


そちらって・・・一緒のベッドに寝るってことか?

まぁ一緒に寝るのは初めてではないが、前回は不可抗力だったので・・・

「だめですか?」

小さな声で聞いてくる。

声から、不安が伝わってくる。

これでは拒否できないではないか・・

「まぁ、いいですよ。」


暗闇の中、起き上がる気配。

そして布団の中に潜り込んでくる。

その暖かなぬくもり。

左腕で腕枕をすると胸に顔をうずめてきた。

右手で頭を撫でる。

「ありがとうございます。」

「大丈夫ですよ、安心してください。」

「はい」

やがて、穏やかな寝息が聞こえてくる。

こんな風に眠りにつくのは、久しぶりだ。

感慨にふけりながら私も睡魔に身を委ねた。


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