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日本ワインに酔いしれて  作者: 三枝 優
第1章 健司と美月
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ワイナリーに行こう! 出発

やんわりと断ろうとした。


車で片道4時間かかる・・・とか

行ったところで、観光できるようなところには行く予定は無い・・・とか

夏なので紫外線が・・・うんぬん


「え~、楽しそうじゃないですか。一緒に行っちゃだめですか?」

おい、ずいぶんぐいぐい来るな・・・


アラフォーのおじさんと、名前も覚えていない、どう見ても20台の女の子。

困った・・・


思わず、ほかの常連に助けを求めて視線を向ける。


おい・・・なんでみんな目をそらす。

おまいら、この間さしいれたワインを飲んでたじゃないか。


「明日、何時集合にします?」


美容師っぽい彼女の連れの女の子にも、アイコンタクト。

やれやれといった感じで言ってくれた。

「美月、アタイは行かないよ。なんか大変そうじゃない。」

ナイスフォローです。

「でも、早乙女さんっておいしいワイン知ってそうじゃない。」

「えーやだよぉ」

「じゃあ。早乙女さんと私の2人だけで行くからいいよ。」

ころころと笑う。


まじですか?


「えー、向こうにつく時間を考えると7時には出発したいんだけど・・」

「いいですよ。じゃあそこのコインパーキングで待ち合わせでいいですか?」


最後のあがきで、常連どもにアイコンタクトすると全員目をそらしやがった。

まじかよ?


・・・・

・・・

朝6時40分。

待ち合わせのコインパーキングに行くと、もう待っていた。

ほんとに行くのか・・・・

「え?これが早乙女さんの車なんですか?」

「どうしました?」

「すごい・・・・」

「いや、すごくないですよ?」

ちょっと古いBMW。

実は中古だと結構安いのだ。

「ほんとに行くんですね・・・大丈夫ですか?」

「もちろん行きますよ。楽しみです。」

「美月さん・・・でしたっけ?」

「あはは、そういえばちゃんとあいさつしたことがなかったですよね。

 瀬戸美月です。今日はよろしくお願いします。」

「早乙女健司です。よろしくお願いします。 じゃあ行きましょうか。」


助手席のドアを開け、案内する。

本当に大丈夫だろうか・・・

隣でニコニコと笑う笑顔が、逆に不安を掻き立てる。


はぁ、では出発しましょうかね。

悩んでいてもしょうがない、なるようになるさ。


そうして、瀬戸美月との最初のドライブをスタートさせたのであった。





県境をまたいだ移動は・・ご注意ください

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