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日本ワインに酔いしれて  作者: 三枝 優
第1章 健司と美月
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ワイナリーに行こう! 栃木県足利市ココファーム・ワイナリー

(瀬戸さん視点)

「あの・・・本当にいいんですか?」

「いいんですよ、もともと一人で泊まるつもりだったんですから。」


今は、ホテルを出て車の中。


早乙女さんは、食事の費用のみ割り勘でいいって言ってくれた。

それならば、ずいぶん助かりますけど・・・

「まぁ、まずはお土産でも買いましょう。」

「はい、お土産屋さんはこの辺にあるんでしょうか?」

「この先にいいところがありますよ。」


ついたところは、千本松牧場というところ。

売店では、地元のお土産やチーズなどの乳製品が売っていました。

「ちゃんと、瀬戸さんの家にもお土産買ってくださいね。」

「うちなんて何も買っていかなくても大丈夫ですよ。」

「いや・・・それは勘弁してください・・・」

早乙女さんは私の自宅用のお土産を買ってくれました。

トラピスト・ガレットという焼き菓子。

「ちょっと地味ですけどおいしいのでお勧めですよ。」

「すみません、気を使ってもらって・・」

「いいんですよ。」


その後、すぐに高速に入って、次の目的地へ。

北関東自動車道路に分岐してすぐのICを降りる。

10分ほど、細い路地を入っていくと、見えてくる。

こころみ学園・ココファーム の看板。


そう。昨日飲んだワインが作られているところだ。


駐車場に車を止める。

うわ・・すぐ横が大きくがけ崩れになっている。

「これは去年の台風の時に崩れたそうなんですよ。」

「へえ・・・」

すぐ横がブドウ畑になっている。

だけど、塩尻で見たブドウ畑と・・何かが違う。


今まで見たブドウ畑は・・小高い丘の上のようなところが多かった。

「ここは・・・谷間のようになっている?畑なんですね。」

ちょっと驚く早乙女さん。

「そうですね・・ちょっと湿度も高いような・・」

「もしかすると、あの味に影響するのでしょうか・・」

「どうなんでしょう?でも、確かにほかのワイナリーと違いますね。」

そう話しながら売店に入っていきます。

あ・・おしゃれなカフェがある。


でも、お腹いっぱいなのが残念です。


売店はとても広いです。かなりの種類のワインがおいてあります。

有料の試飲もできるようです。

「瀬戸さん、試飲できますけどどうします?」

「うーん、やめておきます。」

まだ午前中。ちょっとお酒を飲むには早い時間。


お店の奥にはワインセラーもあります。

なるほど・・高いワインはこちらにあるんですね。


早乙女さんは目を輝かせてワインを選んでいます。

私は・・。あ、ハーフボトルのワインのセットがいろいろあります。

これを買っていくことにしましょう。


早乙女さんと私は、それぞれワインを購入しました。


「ここのワインは、途中にあったこころみ学園の生徒さんが作っているそうですよ。」

「そうなんですか・・」

そして、その話を詳しく教えていもらいました。

ワインを作るにもそんな歴史があるのですね・・



カフェにも入れなかったし、またいつか来たくなりました。

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