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日本ワインに酔いしれて  作者: 三枝 優
第1章 健司と美月
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Cfa backyard Winary マスカットベリーA(白)

「マスカットベリーAって・・よく赤ワインにあるのですよね?」

「そうだね・・・白ワインって初めて聞いたよ。」

「早乙女さんも初めてなんですか?」

「うん・・・ちょっと驚いている。」


マスカットベリーAのワインはよく聞く。

しかし、それが白ワインとなると・・・


「お待たせしました。」

ソムリエさんが、ワイングラスに注いでくれる。

白ワイン・・・普通は黄色みがかるはずの色が・・無色透明?

「こちらは栃木県足利市のCfa backyard Winaryの白ワインになります。」

「足利ですか?ココファームはよく聞きますが・・」

「はい、ですがこちらのワイナリーも非常の良いワインを作っておられるところなんですよ。」


飲んでみる。

すっきりとした酸の味。果実味というよりは澄み切った香り。ドライな感じ。

だけれども、切れの良くさわやかな味わい。


「お待たせしました。前菜をお持ちしました。」

サーブしてくれる。

「こちらは、梅山豚メイシャントンと言いまして、幻の豚と呼ばれております。それをカツレツにいたしました。また、こちらは夏にとれたばかりのトウモロコシを使ったコンソメスープです。そして、ホテル内の畑で取れまし夏野菜をマリネしたものとなります。」

瀬戸さんは、驚いた顔をする。

「おいしそう・・今まで食べたフランス料理と全然違います。」

「ここの料理は、野菜がほんとにおいしいですよ。」

まずは野菜のマリネ。夏野菜の香りがさわやかである。

そしてワインを口に含む。


うん。すごく合う。


野菜のうまみをワインが主張しすぎないで生かしてくれる。

素晴らしい組み合わせである。

「うわあ・・・このカツレツおいしいです。」

一口大のカツレツ。

だけれども、うまみたっぷりでおいしい。

「ワインと、お野菜って会うんですね。」

瀬戸さんもようやく緊張がほぐれてきたようだ。



それにしても、マスカットベリーAの白ワインって・・どう作るのだろうか?


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