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日本ワインに酔いしれて  作者: 三枝 優
第1章 健司と美月
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五月長根葡萄園 Riesling Lion 2018

「ミキちゃん」

「は〜い」

「なんだよ」


あぁ、めんどくさい。


以前は気にならなかったが、”いい天気”では”ミキちゃん”と呼ぶと最近は二人から返事が返って来る。

「注文するんですって。」

「はーい、何にします?」

「五月長根葡萄園の白と岩牡蠣のアヒージョで」


このワインと牡蠣は合うんだよね。


「でも、めんどくさいから呼びかたを変えようか?」

「どんなふうに?」

周りの常連同士で話し始める。

「店員のミキちゃんはそのままでいいんじゃない?」

「じゃあ、どうする?」

「ちなみに名字はなんていうの?」

聞いてみた。

「高橋だよ。」

「じゃあ、高橋さんで」

「嫌だよ、なんかよそよそしい」

え〜

渾名で呼んだらむしろ馴れ馴れしいと言いそうなのに。

「俺のことだって早乙女さんだから一緒でしょ。」

「じゃあ、美月のことなんて呼んでんだよ?」

「瀬戸さん」

唖然とされた。

「でも、やっぱり今までのままでいい。」

「それじゃ紛らわしいでしょ。」

「じゃあ、呼び捨てでいいよ。」

「やっぱり高橋さんで。」

「だからよそよそしいって言ってるだろ。」



向こうの方で常連たちが話している。

何話してんだろ?


(ぼそぼそ・・・・仲良いなぁ)

(ぼそぼそ・・・・リア充かよ)


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