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日本ワインに酔いしれて  作者: 三枝 優
第1章 健司と美月
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デート?②

食事が終わった後、会計をしようとすると、瀬戸さんは自分が払うと言って聞かない。

正直、こういう場では男が払うもんだと思っていたけれど。

「今回はこの間のお礼です。私が払います。」

「気にしなくていいのに。」

「大丈夫です、心配しないでください。」


「そういえば、このビルには映画館もあるんですよね。」

「そうだね、よかったらいっしょに映画を見ていきますか?」

「ぜひお願いします。」

今やっている映画と言えば、アニメ・恋愛もの・バイオレンス」

「この映画なんてどうです?」

恋愛ものを勧めてみた。

「いいですね、これにしましょう。」

そして、チケットを買って一緒に見た。


----

(瀬戸さん視点)

一緒に映画を見た。

男性とデートって初めて。緊張する。

早乙女さんは、優しく微笑んでリードしてくれる。

あぁ。いい人だなぁって思った。

けれど、何か違和感を感じる。


映画を見終わって、ビルの外にでる。

そろそろ夕方になる時間帯。

目に入るのは観覧車。

「もしよかったら、あの観覧車に乗りませんか?」

誘ってみた。

早乙女さんはちょっと驚いたようだったけど、すぐに了承してくれた。

「わかりました、行って見ましょう。」

幸いに、観覧車には少し並ぶだけで乗り込むことができた。


早乙女さんと一緒に遊ぶのは楽しい。

でも。

私は感じていた違和感に気づいてしまった。


観覧車に乗って、景色を眺める。

夕暮れに染まる景色。きれいである。

「景色がきれいですね。」

相変わら微笑んで、話しかけてくれる早乙女さん。

でも・・・

「早乙女さん。今日はありがとうございます。とても楽しかったです。」

「それは良かった。」

にっこり笑う早乙女さん。

でも、その笑顔に違和感があるのです。


まるで、営業のような笑顔。


「早乙女さん。早乙女さんは今日は楽しかったですか?」

「え?」

「それとも・・・・」

悲しい気持ちになってしまう。

もし、早乙女さんはほんとは楽しくなかったのではないかと。

私の相手を仕方なくしていたのだとすると。


とても悲しい。


「早乙女さん。私は早乙女さんと一緒にいると楽しいです。

 でも、早乙女さんはどうだったんですか?」

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