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日本ワインに酔いしれて  作者: 三枝 優
第2章
235/268

MGVsワイナリー K2 2016

 MGVsワイナリーを出た後、まずはお昼ご飯としてほうとうを食べた。


 味噌で煮込んだ幅広のうどん。かぼちゃやニンジンが入っている。

 物珍しく、そしてとても美味しかった。


 そして、その後ワイナリーを1~2軒回ったのであったが・・・予定を切り上げて、早めに帰路に就いたのであった。


 理由は、単純に・・・ワインを早く飲みたくなったからである。





 洋子は、帰宅してすぐに冷蔵庫でワインを冷やした。

 近所のスーパーで、つまみのチーズやベーコンを買う・・・そして、ワインオープナーも購入してきた。


 心がうきうきと高揚している。

 思えば、自分でワインのボトルを購入したのは初めて。

 なんとなく、セレブにでもなった気分である。


 独身一人暮らしの小さなワンルームで一人で飲むのではあるけれど。




 夜・・・そこそこ冷えたであろうワインを取り出し、ぎこちない手つきで何とか開栓した。

 この、栓を覆っているカバーをみんなどうやって?がしているんだろう・・・

 謎である。


 何とか、はさみとかを使って覆いを取り去り、コルクにスクリューを回して差し込みコルクを抜く。

 結構力のいる作業であった。


 ポン!と小気味よい音がして、コルクが抜けた。


 お店と違って、家だと開栓した瞬間に香りがふわっと香る。


 いい香り。



 グラス(ガラスのコップ)に注ぐ。

 淡い黄色の液体。

 今まで見た白ワインよりもちょっと色が濃い感じ。


 山梨県甲州市 MGVsワイナリー

 K212 2016




 まずは、一口・・・・



 口に広がったのは、さわやかな香りとスキッとしたフレッシュな味わい。


 今まで飲んだことの無いワインの味覚。

 感想としては・・・


「うん!、爽快!!」


 なぜかは分からないが、とても爽やかで爽快。

 さっぱりとして、軽やか。


「このワイン、大正解!買ってよかった~!」


 美味しくて、次々と口に含んでしまう。



 景色も良くツーリングも楽しめた。

 ワイナリー巡り、また行きたくなった。





 美味しいワインとはいえ、洋子は一人で1本空けるほど強くはない。

 ほろ酔いの頭で考える。


「これ・・・どうやって保存すればいいんだろう・・・・」


 開けたコルクを戻そうとしたが、入りそうもない。

 洋子は”ワインストッパー”の必要性を知らず、購入していなかったのである。




 仕方なく、ボトルの口をラップでくるんで輪ゴムをかけて冷蔵庫に入れたのであった。

 ちょっとカッコ悪い気がした。

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