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日本ワインに酔いしれて  作者: 三枝 優
1.5章 閑話 家飲み小話
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丹波ワイン てぐみpeu ②

「うーむ、ちょっと違うな。パスタを変えてみようか。生パスタではどうだろう」


 自宅のキッチンで、パスタを試食する山形 源治。

 通称 ゲンさん。

 ”いい天気”のオーナーシェフである。


 現在、店は休業中。


 ランチ営業なども検討し試してみたが、今は完全に休業中だ。


 ランチ営業をしてみたが、人件費さえも稼ぐのは厳しかった。

 そもそも、テレワークとかで周辺のオフィスからも人が減っている。


 それだけではない。


 補助金が出る条件として、前年比50%以下の売上という条件。


 それを超えないように営業するのは難しかった。

 従業員の給料も、営業しないほうが補助金の額が大きい。


 営業するよりも休業したほうが金額的には有利。

 ジレンマである。


 それでも、補助金だけでは光熱費や家賃を払うと生活するにも厳しい状況である。


 結果、借金が増えていく。

 それも、返す当てが見えない借金である。


 いつになったら昔のように営業できるのか。営業再開したとして、前のようにお客が来るのか。まるで先が見通せない。


 でも、今できるのは・・・

 営業再開したときのための準備。メニューの検討などをするしかなかった。



 なすを使った和風パスタ。

 営業再開する頃には、秋になっているだろうことを見越してのメニューを検討しているのである。

 一緒に飲んでいるのは、店に出すことも検討しているお酒。


 京都府船井郡京丹波町 丹波ワイン

 てぐみPEU


 330mlという小瓶に入った辛口のスパークリングワイン。

 まるでビールのように気軽に飲める。


 おしゃれなラベルも店では受けが良いだろう。


 問題は価格・・・いくらで出そうか・・・

 そういうことも計算している。


 いつ再開できるかわからない店。

 でも、今できることをするしかない。


 焦りと不安を抱えながら、一生懸命料理を考えているゲンさんであった。


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