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日本ワインに酔いしれて  作者: 三枝 優
第1章 健司と美月
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LOVE THE LIFE

 食事会の後、高橋ミキに連れられて2次会の会場である”いい天気”に行った。

 そこには、常連たちが集まっていてさんざんからかわれた。

 

 健司は、あらかじめ用意して持ち込んだラインをみんなに振舞って飲ませた。

 (口封じの意味も込めて)

 結構な大騒ぎとなった2次会であった。



 そんなこんなで、健司と美月はようやく自宅に帰って来た。


「お疲れ様。美月も疲れただろう」

「はい、さすがに疲れましたね」


 今日は、早めに寝よう。

 だけど、一杯だけ美月と乾杯したい。

 二人とも、人に飲ませる方に回っていたから自分たちはあまり飲んでいなかったのだ。


 それに、今日は特別なワインを用意してある。



 山梨県山梨市牧丘町

 豆の樹の家

 製造者 三養醸造株式会社


 LOVE THE LIFE


 ヤマソービニオン 2019


 山ぶどう系のワインだ。

 山ぶどう系独特の、濃い紫色。フルーティでこうぶどうの味にシャープな酸。


「はい、一杯だけ。乾杯しよう」

「そうですね」


 健司と美月は自宅のマンションのベランダに出てきた。

 月が中天に輝いている。夜景が綺麗である。


「美月、結婚してくれてありがとう」


 美月は、ちょっと驚いた顔をした。

「私こそ・・・ありがとうございます」

 美月はワインに口をつけて、味わった。

「私、自分が結婚するだなんて夢にも思っていなかったんです。

 でも、健司さんと出会って、この人だったらと思って」


 そして、健司の顔を見つめて言った。


「だから、健司さん。私と出会ってくれて、結婚してくれてありがとうございます」


 健司も考えていた。

 美月に出会うまでは、表向きはともかく、実態は自暴自棄な生活を送っていた。

 自分も、まさか誰かと結婚するだなんて考えてもいなかった。


 健司は、美月にキスをした。


「一緒に、幸せになろうな」

「はい」


 LOVE THE LIFE.

 ボブ・マーリーの名言の一部だろうか。


 人生を愛せよ。

 そう、これからは二人の人生。幸せになっていくのだ。





~ 日本ワインに酔いしれて 第1章 完 ~


第2部は緊急事態宣言が終わってからの投稿にする予定です。

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