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日本ワインに酔いしれて  作者: 三枝 優
第1章 健司と美月
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朝日町ワイン 創業77年記念ワイン

「健司さん、聞きましたよ。ワインを注文してよかったんですか?」

 海斗君が聞いてくる。そうか…もう話が行っていたか…


「一応、一日2杯までという事になっている。大丈夫だよ」


 頼んだワインは

 山形県西村山群朝日町

 朝日町ワイナリー 創業77周年記念ワイン


 一緒瓶に入った赤ワインだ。

 なかなか、美味しいワインである。


 健康診断の結果を美月に見られて、健司にはいろいろな制約が課せられた。週に3回の休肝日。飲むとしても、一日2杯まで。つまみはカロリー控えめにすること。


「ところで、結婚式の招待状を送ったよ」

「もう、届きましたよ。もちろん参加させていただきますが、本当に僕も参加してよかったんですか?」

「もちろんだよ。ぜひお願いするよ」


 今日は、海斗君と二人で”いい天気”で夕食を食べている。

 美月は高橋ミキと、結婚式のお化粧のリハーサルをしているとのそうだ。


「僕、結婚式に参列したことないので結構緊張しています」

「あはは、自分の結婚式じゃないから緊張することないよ」


「あら~、結婚式やることに決まったの?」

 店員のミキちゃんが聞いてくる。

 すると、常連の何人かが冷やかしてくる。


「おお~、おめでとう!ついにこの店で出会ったカップルが結婚か~」

「結婚式ですか?おめでとうございます」


 最近引越してきたと言っていた女性も冷やかしてくる。

 すっかり、常連になっているようだ。


「それで、結婚式はいつなのかな~?」

「〇月〇日だよ」


「そういえば、その日にこの店を予約していいですか?」

 海斗君がミキちゃんに言う。

「まいどあり~。何人ですか~?」

「4人で。せっかくだから結婚式の2次会として予約させてください」


 健司は思わず吹き出した。


「え?ここで2次会?」

「いいじゃないですか」


 常連たちは、にやにやとしている。

 あいつら…。当日、ここに来てからかうつもりだな…

 


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