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日本ワインに酔いしれて  作者: 三枝 優
第1章 健司と美月
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小布施ワイナリー オーディネール(赤)2018 メルロー 樽熟成

 今日は、引っ越しであった。


 引っ越しで一番大変だった荷物。

 それは・・・ワインのボトルだった。

 おそらく数本だったら良かったのであろう。しかし、健司が所有していたワインは・・・数十本であった。

 それらを割れないように梱包していくだけで大変。

 幸い、季節が春だったので温度はそれほど問題にはならないと判断。

 夏だったら、どうやって移動するか本当に悩ましいところであった。


 引っ越し業者への立ちあいと指示。

 マンションの隣人への挨拶。

 管理人さんへの挨拶。注意事項を教えてもらう。

 区役所への届け出。

 目まぐるしい一日であった。


 ようやく一息ついた夜。

 まだまだ荷物は箱の中にあるものが多いが、明日以降に作業しよう。


「ようやく、引っ越しましたね」

 美月と、ソファに座ってワインを飲んでいる。

 夕食はすでに外食で済ましてきた。


 今日飲んでいるワインは・・


 長野県上高井郡小布施町

 小布施ワイナリー オーディネール(赤)2018 メルロ 樽熟成


「すごい、華やかな香りのワインですね」

「そうだね。ちょっと驚きだよ」


 ワインを開けたときから華やかな香りが立ち上る。

 メルロなのにキャンディ香というよりは華のような香り。

 甘いことは甘いが、甘ったるくなく爽やかな酸味とフルーティな味。その後にくる樽の香りと少しの渋み。

 かなりいいワインだ。


「そういえば、このワイナリーのワインって何本かありますよね。今日、初めて飲みました」

「あ・・そうだっけ?」


 とぼけるふりをする。

 ちょっと貴重なワインが多いので、保管しているがあまり普段は飲まなかったのだ。


「とても美味しいですね。今度ほかのも飲んでみたいです」

「うん・・そうだね・・」


 ううむ、気に入られてしまったようである。

 まぁいい。今度は白も開けてみよう。

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