表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日本ワインに酔いしれて  作者: 三枝 優
第1章 健司と美月
154/268

ドメーヌレゾン メロメロルージュ

 今日の夕食・・・というよりツマミは鶏のから揚げ。

 鳥のもも肉とむね肉をたれに付け込んでおく。

 それに衣をつけて揚げていく。


 そして、一度揚げたあと、もう一度揚げる。

 2度揚げ。

 こうすると、衣がカラッと揚がる。


「それにしても、どうして唐揚げが食べたくなったんだい?」

 昨日、美月が唐揚げを食べたいと言い出したのだ。

 買ってくることも考えたのだが、せっかくだからたまには揚げ物を作ることにした。

「ええと、なんとなくです・・」


 美月は言えなかった。

 実は、Web小説を見て食べたくなったということを。

 最近、飯テロ物にはまっていたのだ。


 大量に揚げた唐揚げ。

 冷凍にしておくこともできるので、余っても問題ない。


 それに合わせるワインは・・・


 北海道空知郡中富良野町

 ドメーヌレゾン メロメロルージュ


「このワイン、フルーティですね。なにかブドウというより苺みたいです」

「色も綺麗だね。ちょっと淡い紫色だね」

「すっきりしてて、どんどん飲めちゃう感じですね」


 このワインは、Japan Women’s Wine Awards 2020の銀賞に選ばれている。やはり飲みやすさで選ばれているんだろう。


「そういえば、この間見た記事があるんですけど。フランスワインのマニアは日本ではやたらと酸っぱいワインとか苦いワインを勧めたのでワインが普及しなかったって」

「あぁ・・そういう傾向あるかもね。なにか勘違いしているような気がするよ」

「勘違い?」

「なんかね、日本人とフランス人は味覚という概念が違う気がするんだよ」

「概念って?」

「日本人の美味しいって、舌で味わうでしょ?」

「そりゃそうですよ」

「なんとなく、勘だけど・・フランス人の美味しいは舌ではなくて・・鼻で味わっている気がするんだ」

「え?」

「日本人よりにおいに対する感覚が敏感なので味ではなく香りで良し悪しを判断している気がするんだよ」

「え~?」

「以前に小説でワインについて書いてるものを読んでね。味については全く書いてなくて香りばかり記載していたんだ。だから、もしかすると日本人と感覚が違うんじゃないかと思うよ」

「なるほど・・じゃあ、日本人がおいしいというものとフランス人がおいしいと思うものは違うかもしれませんね」


 もちろん、フランス人がおいしいと思うものを理解することはできるだろう。

 同様に、日本酒が世界に受け入れられつつあると聞く。


 だんだんと、その垣根もなくなっていくのかもしれない。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ