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日本ワインに酔いしれて  作者: 三枝 優
第1章 健司と美月
146/268

勝沼醸造 祝 甲州 2019

「あけましておめでとう」

「あけましておめでとう。健司さん、今年もよろしくお願いします」


 紅白歌合戦を見たあと。

 大晦日の夜。0時を回ったところ。


 年が明けたのだ。

「美月も、今年もよろしく」


 昨年の大みそかは、まさかこんなことになっているとは思っていなかった。

 それほど、いろいろなことがあった。


 でも、幸せなことだろう。


「まぁ、明日もいろいろ忙しいから一杯だけ飲んで寝ようか」


 開けたワインは


 山梨県甲州市 勝沼醸造

 甲州テロワールコレクション 祝 甲州2019


 新年にはちょうどいいだろう。

 フルーティーな香り。さっぱりとした味わい。


「健司さん、今年もいろいろありそうですけどよろしくお願いします」

「うん。こちらこそよろしくね」


 新しい年。

 きっと素敵な年になる。

 だって、こうして二人で年を越せるなんて素敵じゃないか。






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