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日本ワインに酔いしれて  作者: 三枝 優
第1章 健司と美月
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高原のドライブ

今日は、美月が運転をしてドライブをするという目的もあった。

東御市から国道40号に入り、しばらく行ったところにあるコンビニに車を停める。

「じゃあ、この辺で運転を交代しましょうか?」

「うぅ・・頑張ります。」

やはり緊張している。

「緊張しなくても大丈夫ですよ」


この道を選んだ理由は複数ある。

・一本道で、交差点が少ない

・それほどきついカーブがない

・道もそこそこ広く、綺麗である


そして最大の理由。それは・・

「私の主観ですけど、長野県は運転マナーがとてもいいので安心ですよ」

「運転マナーって、場所によって違うんですか?」

「残念だけど、かなり違うね」

長野県は、運転マナーはいい方だと思う。

信号のない交差点に歩行者がいたら、ほぼみんな停止する。

無理な割込みとかもしない。

「そうなんですか・・神奈川はどうなんです?」

「マナーそのものは悪くないけど・・・

 まだ、赤信号なのにじりじりと前進するせっかちな車が多い気がする」

「あ・・なんとなくわかります」

「あと、違法駐車も多いかな・・」

「じゃあ、運転マナーの悪い県ってあるんですか?」

「そうだね・・関東だと〇〇県かなぁ・・」

ここでは書けません・・・


美月は、緊張が取れてきたようである。

「本当に、高原って感じの道ですね。紅葉も綺麗です」

とはいえ、この時期は油断が一番危険である。

ちゃんと注意しておかないとな。

「所々で休憩して、交代しましょう」

「はい」


時々、交代しながらドライブする。

やがて、蓼科高原に入る。

この先は、交差点が増えてくるから運転を代わる。


「ふう、結構疲れるんですね」

助手席で伸びをする美月。

「おつかれさま。じゃあ、ご褒美としてちょっと早めだけど夕食においしいレストランに行きましょう」

「へえ、おいしいレストランがあるんですか?」

「そう、とっておきのね」


道の左側。ちょっと入り口がわかりにくいかもしれない。

ここに北欧料理のレストランがある。


「なんか、かわいい感じの建物ですね」

「ここは、スウェーデン料理の店なんですよ」

中に入るとログハウス風。

「たしかに、なんか北欧って感じですね」

「このレストランは、昔は吉祥寺の井の頭公園の近くにあったんだ。それが、ここに移転したそうだよ」

「そうなんですか?そのころに行ったことはあるんですか?」

「残念だけどないんだ。だけど、行っていた先輩にこの店を教えてもらったんだ」

「へえ、なあるほど」


料理も、にしんのマリネなど変わったものも多い。

だけれども、とてもおいしい。

「健司さん!このパンとっても美味しいです!」

ハーブ入りのパン。私も好きである。

「そうですね、帰りに買っていきましょう」

「はい!ぜひ!」


ちょっと遠いからなかなか来れないが、健司のお気に入りのレストランなのであった。

そして、美月もこのレストランのことが気に入ったのである。


この後は、高速道路に入りまっすぐに帰った。

ホテルに泊まっても良かったのだが、購入したパンを自宅の朝ごはんで食べたいので帰ることにしたのだった。




もともとは泊りでワイナリー巡りを考えていたんですけどね・・・

状況が状況なので自粛しました。


また、落ち着いたらワイナリーの話を書くことにします。




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