表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日本ワインに酔いしれて  作者: 三枝 優
第1章 健司と美月
119/268

勝沼醸造 アルガーノ 甲州 白/ベリーA 赤(山梨ヌーヴォー)

「いらっしゃい〜。あら、お二人で来るなんて珍しい」

健司と美月は”いい天気”にやってきた。

「そういえば、二人で一緒に入ることはあまりなかったかも」

「そうですね、いつもミキちゃんと来てましたから」

カウンターの奥の席に案内される。

メニューを見ると、新しいワインが入荷したようだ。

「山梨ヌーヴォーですか?」

11/3解禁と書いている。

「山梨では、新酒を山梨ヌーヴォーって名前で大々的に売り出してるらしのよ。11/3に一斉に解禁だって」

お店のミキちゃんが教えてくれた。

「11/3って解禁されたばっかりですね」

「じゃあ、それにしようか」

「私、赤を飲んでみたいです」

「じゃあ、俺は白で。あと、なめろうとカキフライもね」

「はあい、ご注文いただきました〜」


勝沼醸造 アルガーノ

甲州(白)とベリーA(赤)


ワイングラスに注がれた白ワインは、香りはとてもフルーティ。

口に含むと、柔らかい酸味が広がりその後に果実味がまろやかに膨らんでゆく。

新酒といえども酸っぱすぎたりしない、フレッシュな白ワイン。

「この赤ワイン、甘いけど甘すぎないしコクもありますよ」

「へえ、じゃあ次はそれを飲んでみようかな」


勝沼醸造はこの前に美月と一緒に行ったところだ。

新酒でこの旨さだと熟成させるともっと良くなるのだろうか・・

今年のワインは期待できそうだ。


ただ・・7月の長雨のせいで病気で葡萄の収穫量はかなり少なかったと聞く。

あまり量はできないかもしれない・・・と。

”ある意味今年のワインは貴重だよ”と笑って言っていたが。

去年は台風で、今年は長雨か・・

ワイナリーはこのところ、毎年天候に翻弄されているな。


温暖化の影響も色々あると聞いているし。


「ところで、健司さん。ワインもいいんですけど、そろそろ本題に入りましょう」

「う・・・そうだなぁ・・」

ポケットから、先程購入したばかりのスマホを取りだす。

「あらぁ、早乙女さんもついにスマホにしたの〜?ほんと、いつまでもガラケーのままかと思ってたら、ようやく変えたんだ」

料理を持ってきたミキちゃんがそれを見てからかってくる。

「そうなんですよ、さっき機種変更してもらってきたばかりなんですよ」

「へえ、ようやく年貢の収めどきってことね」

「それで、スマホの使い方を健司さんにじっくり教えようと思ってきました」

女性同士で話が進んでいる。

スマホね・・・・


「じゃあ、今度は俺は赤ワインをもらうよ」


その後、スマホの使い方を美月に事細かく説明された。

特に、SNSの使い方を・・・

今後の連絡はSNSでやり取りすることになるのだろう。

ワインを飲みながらのスマホ教室。

そうして夜も更けていくのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ