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日本ワインに酔いしれて  作者: 三枝 優
第1章 健司と美月
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モルドワイン

シャワーから美月が出てきた。

「えへへ・・ようやく着れました」

以前、一緒に買ったパジャマを着ている。色違いのお揃いだ。

「今日、本当に泊まるの?」

「はい、お母さんには電話しましたし」

「なにか言ってなかった?」

「頑張れって言ってました」

頑張れって・・・さくらさん・・

「じゃあ、寝る前に体が温まるものでも飲みますか?」

「いいですね、何にしますか?」

「じゃあ、モルドワインを作りましょう」

「モルドワイン?」


モルドワイン。ホットワインのことだ。

鍋に赤ワインを入れて、シナモン・クローブを入れる。

あとは、冷蔵庫にあった国産レモンを切って入れた。

コツは沸騰させないこと。


「このワイン、かわいいラベルです・・・」

子猫の絵のラベル。

「これはアルプスワインのnecoってワインでね。海外産のワインやブドウを使ってるから日本ワインではないんだけど。安くて結構おいしいよ」

何しろ1000円しないで買える。

「へえ・・日本のメーカーでも日本ワインじゃないですね~」

「数年前に、日本ワインって名前が使える基準が明確化されたのでね」

それによって、日本のワインの地位が向上したので歓迎すべきことだろう。


温まったワインをマグカップに注ぐ。


「いい香りですね~」

「スパイスをいろいろ工夫するなどしてみると、楽しいですよ」

「おいしいです~」

そういえば、シャワー浴びる前にも結構飲んでいたな。結構酔いが残っているんだろう。

「健司さん。今度は私も一緒にワイナリーに連れて行ってくださいね」

「あぁ、約束するよ」

「約束ですよ」

肩を抱くとコテンと頭を預けてくる。

やがて・・・・寝息が聞こえてくる。

そうか、今日は教習所で検定だったそうだしな。疲れていたんだろう。


「おつかれさま、ありがとう」

眠る彼女をベッドに運び、口づけをした。

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