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(159)ピンクフルムーンの春の夜

平安神宮の夜に

無数の蛾がさまよい飛ぶ

ある春の風が吹き

まだ肌寒いからじゃないけど


ひそりと


ぼくはきみに

真実にいちばん近い

残酷な涙のわけを

告げる


巨大な鳥居を見上げる

一羽のカラスになりなさい


どんなアレンジも通用しない

マニアなじぶんの気持ちも

信用してあげなさい


何百という神輿が

何千年と伝えつづけられてきたから


色とりどりの衣を着た

神さまにこの涙声が

届かないとは

かぎらない


月光が

桃色の趣きを湛えて

こんやはじつは

ピンクフルムーン

そのエナジーあびて

すこし色っぽくない?



そして夜の蛾は

飛びつづけ


平安神宮から

くらま山まで羽ばたきつづける

それは死の飛翔だとしても


夜の底には

鳥居だけが残る

星のないよぞら

地べたに座る地上の天使たちは


うす汚れた顔を曇らせ

光を求めつづけるだろう


そのせつなさでもし

神さまに会えなくなっても

たったふたりきりでも

夜に

溺れつづけるだろう







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