表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

586/714

80)雨に詩うへび


するりと近寄り

あたたかい牙が心臓を

突き刺す日

冬を待つはずの部屋が

真っ赤な夕日のように

愛が染まったベッドに

燃えさかる

貴女への愛の傷と希望の死の棘が


要は昨夜の雨がまだ止まない



片頬で

くちびるつりあげ闇の笑み

光を棄てても

愛されたいままだと勘違いしていた

へびよ泣くな

かえしてくれたのだから

奪われたこころは

じぶんのもののつもりか

森に住むあなたに触れた

冷たく死んでいる

あなたがへびにみえた夜でも

あなたにくるまれてみたかったのに


要は『良い別れ』なんて卑怯!


そんなもの何処にもなかった

良い別れ

それを卑怯と決めつけて

そういう卑怯に目もくれず

吹きつける風

針と化す雨を

浴びて濡れているこんな今夜


からだは陰鬱な詩をうたうへびだし


こころは煉獄に絶望の吹き曝し












評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ