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104)月の希
夕べ、落ち着いた街は赤く
そろそろ寒い12月。
空から小雪の降りしきる。
鼻に当たると消えてゆく。
私の目は風に吹かれ
ただ憧れの赤い時間をみている。
終わってしまった哀しみを
もう無いからいらないという。
そして暗いけれど
白い花が咲いている。
夜、騒がしい街の風景が
小雪舞わせる風に吹かれる。
消えてしまった昔の希を
見えない月のようだと思う。
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お読みくださり誠に有難うございます。
またお会いできる日を楽しみにしています。
でわ。




