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59)夜明けの音を聴いている


夜明けの音がした

嘘じゃない、確かにしたんだ


悲しみの色をみた

みたくもない、彼女の罪の色


生きてゆくのは

努力と根性がいるもので

この冬はとくに心を凍らす風が強い


五時に窓を全開にし

けど、まだ夜は明けていなくて

ときどき

このまま、この街は

夜が、

明けないほうが良いのではないかとかいう

愚かな恥ずべき罪人の思考をしてしまう


無視をして、

夜は、明け


きっと薄紫に染まる

東の空が

しらじらと青空に変色していくいつもの朝が

訪れるのだろう


そんな、

『止めたいほどの時』を待ってる

なにも考えず


ただぼんやりと、夜明けの音を聴いている











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