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いい天気

 女の子はおだやかな陽だまりの中、男の子の家へとはしっていました。

 その頭には、シロツメクサで作った花冠がお姫さまのようにおさめられていました。


 手にはおやつのカヌレが入ったふくろをにぎっています。

 

 女の子のすすむ道を、二匹のアロワナさんたちがふわふわとよこぎりました。

 ぶつからないように立ち止まり、おぎょうぎよくあいさつをしてアロワナさんたちが通りすぎるのをまちます。


 アロワナさんたちを見送ったらまたかけだしました。

 ぱたぱたと白いワンピースのすそがはためきます。


 今日もいい天気です。

 お日さまはやさしく大地をてらし、青空には大きなおふねがスクリューを回しながら何台か行き来しています。


 ときおり汽笛を鳴らして、移動するかげをおとします。


 遠くにみえる山々は天たかくそびえたち、しゃめんには大きな風車がゆっくりと羽をまわしていました。


 女の子がすすむ道は、ちょっとふくざつです。

 

 一本のレンガ道からわき道にはいり、家と家のすきまをぬけます。

 しばらく行くと、クローバーのしげる空き地にでました。


 白い小さな花々をつけたプリペットのいけがきが、その空き地をかこっています。

 そのいけがきの真ん中に、子どもが通れる大きさのトンネルがありました。


 女の子は少ししゃがみこんで、そのトンネルの中にはいります。

 しばらく進むと、白いペンキをぬった柵がみえました。


 柵のすきまから赤い屋根のおうちと、お花や木が植えられたお庭が見えます。

 女の子の背よりも低いその柵の入り口をあけて、お庭に入ると男の子のお母さんがいました。


 「こんにちはー」


 「はい、こんにちは。よく来たね」


 少しウェーブのかかった黒髪をゆらして、お母さんはにっこりわらいます。

 手には今までほしていたたたみかけのシーツをもっていました。


 「これ、みなさんでどうぞ」


 女の子はカヌレの入ったふくろをさしだしました。

 まあ、ありがとう。おやつのじかんに一緒に食べましょうねとお母さんはうけとりました。


 「家の中におあがりなさい。ナルもかんたもいますよ」


 「はーい」


 おじゃましますと元気に言いながら、女の子はドアをあけてお靴をそろえます。


 なれたように、てあらいばで手を洗って男の子の部屋へとむかいます。

 トントントンと、リズムよく歩く音がろうかにひびきました。


 男の子の部屋のドアをあけると、かんたの元気な鳴き声がとびだしてきました。


 「あ、チカ。いらっしゃい」


 男の子はちょうどかんたにエサをあげていたところでした。

 ひざにはふかふかのタオルがしいてあります。

 その上にちょこんとかんたは乗っていました。


 生まれて4しゅうかんがたちました。

 白と黄色の間のような羽毛におおわれて、つぶらな赤い目をしています。

 もうすでにりっぱなとさかが生えていました。


 お湯でゆるめにといたさし餌を、小さなスプーンでかんたのくちばしのところまで持っていきます。


 すると不器用にさし餌をついばむのでした。

隔週で更新と言ったな。あれはウソだ(デデーン)


書けたら投稿します。それと隔週から週一に変更。

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