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異世界行ったら健康体  作者: 宮村
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(どれどれ……)


 掲示板の前に立ち、ミツキは依頼内容を確認してみる。


(手紙配達が5件に、薬草採取が7件、落とし物捜索が4件か…)


 手紙配達は先着順、落とし物捜索は早い者勝ち、薬草採取は…目標達成の数を上回るまで常に募集し続けているといった感じである。


 とりあえず、薬草なら余るほど持っている。手始めに何件かの依頼を受けてみてもいいかもしれない。


 ミツキは手持ちの薬草の内、いちばん回復量の少ないものを選んでとりあえず50個ほど納めることにした。ちなみに依頼主はこの街の道具屋となっている。


(なるほどー、品揃えが悪いわけだなぁ…)


 ちょっとでも貢献できれば幸いである。ついでに麻痺回復と石化回復の薬草も30ずつ納めることにした。




「おや、手持ちでこんなに持ってたのかい。こいつはすごい」


 おじさんはミツキの提示した薬草の数を確認すると、驚いたような表情で手続きをしてくれた。


 道具屋からの依頼をその場で達成し、ミツキは僅かばかりの報酬をもらう。依頼達成時にはバングルが光を放ち、経験値が入ってくる仕組みになっているらしい。


 それとは別に、ギルドから直接支払われるコインがバングルを通じてアイテム欄に加算される。なんとも便利な仕様である。


「他の依頼も受けていくかい?」


「んー…とりあえず、装備を整えたいから今はまだやめておきます」


 そう答えると、おじさんは「じゃ、また今度頼むよ」と手を振ってくれた。わりと気のいいおじさんなのかもしれない。




(なんだかんだ言って、コインは結構貯まってる気がするなぁ)


 先ほど支度金として貰った5000コインの他に、依頼達成で入手した7000コイン、それと道中倒したモンスターから頂いたコインを合わせると、32000コインになっていた。


(プラス、森にいた時から持っていたコインと合わせると、182000コインかぁ…)


 これは、そこそこいい装備を揃えられるかもしれない、とミツキは思う。


 とはいえ、この街よりもカーティスの方が品揃えは豊富なのかもしれない。やはり街の規模が大きい方が、良い品も多く入ってくるだろうし。


 そう考えると、この街で装備を整えてしまうのも少し勿体ないような気がしてくる。貧乏性と言われようと、ムダ金はあまり使いたくないのだ。




(とりあえず、武器屋からのぞいてみようかな)


 ミツキとしては、出来れば遠距離攻撃に特化した武器が欲しいなぁと考えていた。投げナイフなんかは日常的に必要な武器として欲していたのだけれど、今ミツキが欲しているのは対モンスター用の武器である。


(その気になれば、投げ斧や素手でも倒せるのは証明済みなんだけど)


 冒険者になった以上、この先は人目につく場所での戦闘もあるだろう。その際素手で殴り倒したり、そもそも威力の低そうな武器で戦っているところを見られると、不都合なことも多い気がする。


(甲冑の子に、ドン引きされたばっかりだしね…)


 あれはなかなかにショックな出来事だった。なので、出来れば弓矢や銃があるといいなとミツキは考えていた。


(銃なら性能の良さ、ってことで納得してくれそうだし、弓矢も遠距離からの攻撃がしやすそうだし)


 どちらにしても、命中率はカンスト状態なのだ。どちらを選ぶにしても恐らくミツキとは相性の良い武器になってくれそうである。



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