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海賊GAME  作者: niyuta
海賊の生活
32/73

ラム酒を一杯

「もしかして自分は無敵だとでも思っていますか?」


カナエは俺に聞く。


なんだと?


「我は無敵である!!」


この裏切り者め!?ぶっ倒してやる!!俺の「オーバー・ヒート」は無敵だ!!


俺はショーテルでカナエをぶった斬ろうとする!!


キュッイーン!!


カナエは俺のMAXパワーの攻撃を辛うじて弾いた!!


ギンッ!キュッイーン!!


くそっ!?言うだけの事はある!!俺の「オーバー・ヒート」での攻撃をことごとく弾きやがる!!


少しでも早くカナエを倒さないと、まだまだジーク軍は不利である。こんなところでグズグズはしていられない。


俺の気持ちを知ってか知らずか、カナエはニコニコといつもの笑顔を絶やさない。


ギンッ!!キンッ!!


俺は一方的にカナエを攻撃するが、ノラリクラリとカナエは交わす!!


早く、こいつを倒さないと残りの「海賊力」も心配である。


俺が少し焦っていると……


「貴方に面白いものを見せてあげましょう……」


俺の攻撃をかわしながらカナエは言う。


なんだ?面白いものとは!?


カナエはゆっくりと口ずさんだ。


「……ラム酒を一杯……」


ラム酒を一杯?なんだ?それは!?ふざけ……


「……発動!」


カ、カナエのスピードがガクンと上がった!!


なっ、なんだ……と……


し、信じられない!!どういう事だ!?


キンッ!!ギンッ!!キュッイーン!!


カナエが連続攻撃を仕掛けてくる。それが速い!!


オーバー・ヒートだ!!これはどうみてもオーバー・ヒート!!


キンッ!!ギンッ!キュッイーン!


速いっ!!


俺はそれを辛うじて弾く!!


ギンッ!ギンッ!!キンッ!!


だっ、駄目だ!!つっ、強い!!俺も「オーバー・ヒート」発動中だと言うのに!!


なんて強さだ!?


俺が疲れているからか?いや、オーバー・ヒート発動中は疲れなど関係無いはず。


キュッイーン!ギンッ!!


や、やば……


ギンッ!!ギンッ!!


カナエの攻撃が苛烈さを増す!!上から左右からと巧みに攻撃をしてくる!!その上、ひとつひとつの攻撃が重い!!


ギンッ!!


しまった!!防御した剣を弾かれた!!


頭が無防備になってしまった!!


カナエの剣が、無防備な俺の頭を狙う!!


駄目だ!とても……凌ぎきれな……


ギンッッ!!


なにっ!!


ベルンだ!!


ベルンが助けに来てくれた!!


「だ、大丈夫ですか?ジークさん」


ベルンが心配そうに俺の前に立ち、声を掛けてくる。


「ああ……」


愉快な仲間たちの士気が落ちるといけないので、俺が動揺してはいけないのだが、これが動揺しない訳が無い!!


俺はベルンと並んで立つとカナエに言う。


「どういう事だ?カナエ」


カナエは楽しそうにニコニコとしている。


「ふふふ、びっくりしたでしょう?」


「……」


「オーバー・ヒートはあなただけの特技では無いんですよ」


考えもしなかった……まさか、「オーバー・ヒート」を使えるキャラがいるなんて!?


どうすれば良い!?これでこちらは下手に「オーバー・ヒート」を解除出来なくなった。


おそらく、俺の「体力(HP)」も「生命力(VIT)」もかなり減っているはず。今「オーバー・ヒート」を解除してしまったら、一発でカナエにやられてしまう。


とにかく、自分の「海賊力」がきれない内にカナエを倒さなければ!


「ベルン!一気にケリをつけるぞ!!」


「はいっ!!」


俺はベルンと二人がかりてカナエを攻撃する!!


ギンッ!キュッイーン!!


カナエは俺のショーテルの攻撃に慣れていない!!フェイントを入れつつカナエを追い詰める!!


そしてベルンが速い!!さすがは俺のMAXパワー以上のスピードを持つ男!!もう相当に疲れているはずなのだが、そんなのはお構いなしだ!!


「くっ!!むぅっ!!」


やっとカナエの表情から笑顔が消えた!!


「これはさすがにかなわない……もう少しベルンさんが疲れてからと思いましたが……」


カナエはそう言うと大声で叫ぶ!!


「トゥルルさん!!出番です!!」


トゥルル!?誰だ、それは!!


俺達は今、船尾の辺りで戦っている。


カナエに呼ばれてマストの向うから背の高い美しい男が出てくる!!


や、やばい!!


ハンサムだ!!こいつはヤバいぞ!!この【海賊GAME】では下記の公式が成り立つ!!


外見が良い=強い


これだけ美しい男なのだ!!相当な強さのはず!!


「お呼びですか?カナエさん」


トゥルルと呼ばれた美しい男は眠たそうに言う。


この男は状況が分かっているのか?周りはインテリ海賊軍とジーク海賊軍とで、血で血を洗う戦いとなっているのに、なんだ?この緊張感の無さは!?


「そちらのおチビさんの方を頼みます……」


カナエはベルンを剣で指し示しながら、トゥルルに言う。


「……さすがのあなたでも荷が重いと思いますが、少しの間だけ引き受けてくれますか?」


「はい……」


トゥルルはのんびりした口調で返事をする。


「こちらの少年を倒したら、そちらのおチビさんも私がやりますので……」


なっ、なんだとぉ!!


俺を倒して、その後にベルンを相手するだと!?


「おらっー!!」


ギンッ!!


俺はショーテルで力一杯カナエを攻撃する!!


するとカナエは俺の剣を弾いて、そのままのコンビネーションで俺の喉に突きを繰り出してきた!!


速い!!!!


俺は身体を振って交わすが!!


ぐわっ!!


だから、痛いんだって!!


首にかすったぞ!!それが痛すぎる!!ほんのちょっとかすっただけじゃねえかっ!?


これがもし避けにくい胴にきてたら本気でやばかった!!


先ほどまではうまくベルンが牽制をしていたので、カナエは派手に俺を攻撃が出来なかったが、ベルンは今トゥルルと交戦中だ!


カナエと俺の一対一の勝負となる……


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