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海賊GAME  作者: niyuta
海賊の生活
30/73

機先を制する

ドッカーンッ!!


くそっ!!インテリが大砲を撃って来やがった!!


こちらも船の片側に4ポンド砲と呼ばれる大砲を五門ずつ積んでいる。


「撃てぃっ!!」


俺の掛け声で、こちらも大砲を撃って応戦する。


しかし、手際よく玉を装填する技術は無いので、一回撃ったら終わりだ。その上、砲手と呼ばれる者に相当な技術が必要なようで、俺はあまり大砲が敵船に当たった所を見たことが無い。


……と思っていると!!


ドガッ!!


インテリの船の弾がこちらの甲板に直撃する!!


甲板は破壊され、辺りを爆発の破片が襲った!!


「ぐぁっ!!」


やばい!!たまたま近くにいる者にその破片が直撃をして大怪我をした!!


「やばい!!者共!いったん、物陰に隠れろ!!」


ブルグンが指示を飛ばす!!


「オーバー・ヒート」で無敵になれるとはいえ、あんな砲撃の破片が自分に直撃してはたまらない!!


俺もいったんは身を隠す。


ドッカーンッッ!!ガッツゥッッ!!!!


駄目だ!!また、直撃だ!!なんて腕前だ!!あちらの船の砲手はなんと腕がいいのだ!!


敵は並走させている船を徐々にこちらに近づけてくる!!


くそっ!!乗り込まれる!!


ガツゥッ!!


ガツッ!!


引っ掛けフックだ!!


「迎え撃てぇ!!」


俺は大声で叫ぶ!!


「駄目です!ジークさん、まだ出ない方がいい!」


横にいたブルグンが慌てて俺に言う!!


「なぜだ!ブルグン?」


「上を!?上を見て下さい!!」


ブルグンに言われて、俺は慌てて上を見る。


前檣ゼンショウの所です」


こんな時ではあるが、ゼンショウとはどこだっ!?


そして俺は気付く!!むっ、マストの上に敵が数人いる!!


これから、お互い接舷攻撃に入ると言うのに、マストの上に人がいるのはおかしいではないか!!


そしてそいつらは皆、手に壺のような物を持っていた!!


そしてそれをこちらの船に向かって投げたのだっ!!


「やばい!手投げ弾です!!」


なんだとっ!?


「下がれっ!!者共隠れろ!!」


俺の「迎え撃て」の掛け声で物陰から飛び出して行った船員達は一瞬、立ち止まる!!


そこへ!!


敵が投げた手投げ弾が、こちらの船の甲板に激突する!!


ボンッッ!ボゥッ!!


ドンッッ!!ボワッ!!


「うがっ!!」


「がぁー!!」


なんという事だ!!爆発はそう大きくは無いが、手投げ弾とやらが落ちた場所が燃え上がる!!


これにより、数人の仲間が火傷を負った!!


くそっ!くそっ!くそっー!!


そこへ敵が乗り込んで来る!!


「おらっー!!」


「おおぉっっー!!」


ドウッンッ!!


ドッキュンッ!!!!


銃声だ!!奴ら銃まで持ってやがる!!


「がぁー!!」


仲間が一人撃たれた!!まずい!!頼りにしているブルグンの子分だ!


まず、こちらに乗り込んで来たインテリ海賊の子分は五人だ!!


五人共が片手に銃を構えている!!そしてもう片方の手には短めの斧を持っていた!!片手斧とでも言うのだろうか?


悔しい!機先を制された……


こちらの仲間は今や右往左往するばかりだ!!


「ベルン!!」


俺は叫ぶ!!


「はいっ!!」


少し離れた所でベルンが返事をする!!


いつも優しげな感じのベルンだが、今はかなり怒っているようだ!!


俺も怒っている!!自分にだ!!


なんたる情け無さだ!!俺の指揮の甘さで数人の仲間がやられてしまった!!


「ベルン!!行くぞっ!!」


「はいっ!!」


俺は叫ぶ!!


「手加減するなぁっー!!」


「はいっ!!」


「オーバー・ヒート発動っ!!」


目にもの見せてやる!!


俺は意気揚々と銃を片手に乗り込んで来た五人に向かって走る!!


銃は一挺で一発しか撃てない!!もう撃ってしまった奴もいれば、まだ撃たずに弾を残している奴もいる!!


銃を効果的に使う為に、残しているのだろう!!


しかし!そんなことは関係ない!!


ヒョンッッ!!ズシュッー!!


「がぁー!!」


「オーバー・ヒート」発動中の俺は瞬く間に敵の一人に接近し、斬る!!


残りの四人が俺に銃を向けた !!


馬鹿め!!


お前とお前は既に撃った!!


俺はまだ弾を撃っていない一人に向かって走る!!


ドウッンッ!!


弾を残していた、そいつが俺に向けて銃を撃った!!


俺はスピードMAXでかろうじて避ける!!そして思う!いい判断だ!!俺を殺れば勝負はついたも同然!!


しかし……


逆に!俺を勢いづかせれば!!どうなるか分からないぞ!!お前達!!


ザッシュー!!


「がぁー!!」


俺は容赦無く敵を倒す!!


そしてすぐに弾を残している最後の一人を見た!!


するとまだ銃を撃っていない筈の敵はベルンに斬られ、甲板の上に倒れている!!


なんという奴だ!!


銃を撃たせる間も与えず倒したのか!!


シュッ!!


「がはっ!!」


ベルンはさらに、銃と斧を持った敵を倒す!!


そして!!


ヒョンッッ!


「がぁー!!」


俺が最初に乗り込んで来た五人の内の最後の一人を斬った!!


「我は不死身の海賊ジーク!者共続けっ!!」


「おっー!!」


「おおっ!!」


盛り返した!!


最初、機先を制されたジーク軍であるが、これから反撃に入る!!


「ブルグン!!中央より突撃!!」


「パウル勢は援護しろ!!」


俺は叫ぶ!!


「ベルンは右から入れ!!」


そして俺は左から敵船に乗り込んだ!!


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