『赤プレスマンの狐の嫁入り』
掲載日:2026/08/01
武蔵国に有名なお稲荷さんがあって、その近くの川では、フナだのドジョウだのがたくさんとれるのでした。
ある日、近くに住むじいさまが、今までで一番たくさんの獲物をとって、御満悦で帰ろうとしたところ、急に日が暮れて、川の土手からお稲荷さんにかけて、赤いものが点々と見えてきたので、目をこらしてよく見ましたが、赤プレスマンが並んでいるわけでもあるまいし、何だろうと見ていると、突いたり消えたりしながら少しずつ動いているようで、じいさまは、これがうわさに聞く狐の嫁入りかと思って、見とれておりました。嫁入り行列がしまいまで通り過ぎましたので、じいさまが帰ろうとすると、びくに入れていた魚が、ことごとくなくなっておりました。
教訓:速記小説には無理がつき物であるが、この形式は新しい境地を切り開いたと言える。




