表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
独りよがり  作者: 殿邑誠


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/2

おはよう世界


僕が目覚めたのは肌寒くなってきた11月の火曜日の9時のことだった。

こんな書き方をするとまるで数ヶ月ほど眠りについていたようなふうに感じられるかもしれないがそれは僕のミスだ。

実際のところ昨日も普通に目覚めている。

普通に毎日起床し就寝している。

問題なのは月ではなく曜日と時間にある。

ど平日の9時だ。

つまるところ今日は働いているものなら仕事に行き勉学に励むものなら机に向かって勉強していなければならない時間である。

ではなぜ僕がこの時間に起きたか。

寝坊だ。

僕は6月6日生まれの16歳で高校生である。

高校一年生。

罪印(つみじるし)際上(ざいじょう)

よろしく。

まぁ、高校なんて行く必要はないのだ。

既に『プロトコル』を卒業している以上あまり意味をなさない。

そんなことを考えながら僕は天井を見つめる。

あぁ、なんて綺麗な天井だろうか。

学校行かなくてもいいか。

天井が綺麗だから。

というかなぜ家族は起こしてくれないのだ。

酷く薄情な人間だ。

……あ、家族いなかった。

そうだそうだ。

僕が皆殺しにしたんだった。

忘れていた。

『プロトコル』卒業試験の時だったかな。

寝起きだから頭が回っていない。


よし頭が回ってきた。

僕の名前は罪印際上。

高校一年生の16歳。

誕生日は6月6日。

『プロトコル』卒業後現在の高校に進学。


よし、それが僕だ。

しかし今は亡き家族がいるとなぜ錯覚したんだ?

……いるな。

下に気配がある。

下というのは一階のことだ。

僕は今二階の自室のベットの上だ。

いや、どうするか。

今僕の部屋には木刀とグロック19、あとサバイバルナイフ。

相手がもし、プロのプレイヤーだとしたら厄介なことになる。

単純な戦闘狂ならまだマシだが、もし毒とか洗脳とかなら厄介だ。

頼むからただの強盗とかであってほしい。

まだ死にたくない。

まだ謝罪できていない。

生きる理由がある以上、死ぬわけには行かない。

ならばどうするか。

刃を振り下ろした相手を殺す。

そして、殺した相手に謝罪するために生きる。

さて、もしも一階にいる相手が僕のことを殺すなら、

僕はそいつを殺す。

ベットから降りて始めよう。

あぁ、しかし今日はまだ言ってなかった。


「おはよう世界、昨日はごめんね」


さぁ、始めてみよう。

今日の謝罪と贖罪。

そして明日のための犯罪を。


僕は罪印際上。

人類最低の犯罪者にして人類最高の模範囚。

明日のために罪を犯し、

昨日のために謝罪と贖罪をする。

罪の印を背負い続けてみせましょう。

今日1日限りの関係かもしれませんが、よろしくね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ