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第1話 招集

ある日、政府から一枚の封筒が届いた。


なぜ俺宛に政府から封筒が届いたのかと不思議に思いながらも封筒の中に入っている手紙を読んだ。


皐月はるた様

この度魔法競技大会の出場者へと選ばれました。

5月3日王宮へとお越しください。

つきまして同封されておりますチケットをお使いくださいませ。


たった3文だけ。俺はこの3文だけで王宮へと赴くことが決定してしまった。

さらには交通券チケットも同封されていた。


明後日俺は王宮に行くことになるのか。


服はとりあえず制服でいいとして学校はどうするんだ。


って連休に入ってるのか。


よし、大丈夫だな。一応施設には連絡しておこう。


そう思い高校祝いで施設からもらったデバイスを取り出しメッセージを送る。



今でこそ特待生として高校に入り、寮生活を送っているものの俺は元々親がいなく、捨て子だった。


施設の近くの山の麓に名前と懐中時計が入ったカゴの中に俺はいたそうだ。


そこをたまたま通りかかった施設のおっちゃんが拾って育ててくれた。


施設での暮らしは決して裕福ではなかったが自給自足で政府が定めていた義務教育制度によって学校にも通えていた。


そのおかげである程度の勉学ができ、施設に少しでもお金を入れれるようにと8歳の頃から冒険者として働いていたこともありそこそこ強かった。


剣も得意ではあったが、消耗の激しい剣は何度も買い換えるお金が勿体無いと普段は魔法を主に使用するようになっていた。


生まれて初めて施設を離れ、おっちゃんや施設の子供達と離れて静かな生活を送る少し寂しさも感じていたのだが、何よりも友人や先輩に恵まれ、施設とはまた違った賑やかさに楽しい日々を送っていた。




ピロン

(はるた。いつでも戻ってこい。お前の帰る場所はちゃんとここにある)


ああ、おっちゃんは本当に。


よし、頑張ろう。


何が待っているのかも何をしなければならないのかも全部全部わからないけど、それでも最後まで足掻いて見せよう。


いつか、俺の両親が俺を見つけて迎えにきてくれるその日まで。


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