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06 領地到着

執筆状況のぐちですが

複数同時進行のため

固有名称が全くわかりません(苦笑)

都度確認しながら作業は行っておりますが

女性主人公のラブコメ

男性主人公の世界操作ファンタジー

恐ろしいほど別種のもので

私はプロットを書かずに作業しておりますので

固有名称が頭に入ってきません。

一度プロットを作りその流れに沿って作業するのが効率的ですが

キャラの個性が固まってくるとプロットを無視してキャラが勝手に動き出します。

名称だけ書き出してパソコンに保存する程度で進めるか悩みますね。


私が楽しみにしているラノベは更新が途絶えているものや

完結しても単行本が追いついていないものまであります。

マインの恋愛暴走は完全に賢者の孫の影響であると自覚してますが

何分イチャラブは中々不得手でしてそのあたりは結構割愛します。ごめんなさい。

領地

それは言ってみれば市区町村みたいなもの

領民から税金を受け

そのお金で守備を固めたり街を整備したりする。

うん。簡単だな?


「改めましてセリナと申します。勇者コルタ様、よろしくお願いいたしますわ」

「うん。よろしく~」

「私はマリンです。コルタ君は渡しません!」

「ハリスだ」

「デスタと申します」

パーティーは5人

相手は領地貴族集団の50人


馬鹿じゃないの?

あのじいさん腕試しもかねてだろうけどさ

孫娘を関しにつけて50人を5人(足手まとい1名)で倒せってか?

「なぁ、デスタ。めんどくさくない?」

デスタとは短い付き合いながらもなんとなく特徴は掴んでいる。

主の言葉を否定することはない。

「そうですね。私がひとっ走り言って殲滅してもよろしいのですが」

チラリとセリナを見て

「ここはコルタ様直々に降伏勧告を行い

 その後投稿しなければ討伐するのがいいかも知れません。」

影の中から敵を始末していくつもりだったらしい

監視付きだからね。

「私はコルタ君のかっこいいところいっぱ~い知ってるから

 わざわざかっこいいところをこんなスパイ女に見せなくてもいいんじゃないかな?」

うぉっ!!

バッチバチに戦闘態勢を取ってる・・・

俺のことが好きすぎる設定にしてから

こんなに激しい言葉遣いを聞くのははじめてだ。

女って怖い。

「私はスパイではありませんわよ?

 補佐として「コルタ様」のお役に立つために同行してますのよ?

 それとも、領地運営の知識のある方がこの中にいらっしゃいまして?」

えーと・・・神様、魔王と領地どころか世界を運営するメンバーです。

言えないけど

「うぐっ」

反論したくてもできないのね?

もしかしてデスタに殺された体験でも思い出しちゃったかな?

管理どころか監視すらきちんとしてなかったもんね?


そんなこんなで和気あいあいと楽しい5人組は馬車を待つ。

この世界は馬車を貸し切って移動することが多い。

徒歩で移動すること自体はまずない。

・・・ということをハゼルの王都ではじめて知った。

少し遠いというので途中の町ギルタに立ち寄り宿屋を取る。

ちなみに、生まれ故郷のスルタ村は馬車の乗り場はない。

田舎すぎて自給自足の生活だからか?

隠れ里のような位置づけのようだった。


ギルタの町は木造も石造も色々あって

貧富の差が激しいように見えた。

幼子がが俺を見るなりパンをくださいと寄ってきた。

スルタ村でくそオヤジに聞かされた80万どころか

数千万になる金を受け取った俺

パンどころか孤児院を立てても問題ない。

「君、お名前は?」

「あたしはーミント」

少女の背丈に合わせてかがむ

目線を合わせて話すのがコミュニケーションの以下略

「そっか~。他にもパンがほしい子はいるのかな?」

ハリスは放置すればいいのにとこちらを見ているがデブ、こっち見てんじゃね~

デスタは何も言わない。

マリンは・・・ん?

何か夢の世界の住人?

セリナはじっと鋭い目つきでこちらを見ていた。

王族として貧民を見下しているのだろうか?

あのおじいちゃんにそのような態度はなかったが・・・。

「いっぱいいるよ?」

「みんな連れてきてくれるかな?」

「だめ!あたしの分がなくなっちゃう!」

弱肉強食ってことか・・・

大人よりたくましく生きている。

「大丈夫だから。お願い聞いてくれたらパンもたくさん上げるからね?」

「ホント?」

「約束するよ」

「わかった。呼んでくる~」

小さな足で駆け出した。

「セリナ。お前あの子を見てどう思うよ?」

何かを観察していたセリナは

「コルタ様・・・ここは既にコルタ様の領内です。

 ミエードという地域の王都との境目になります。

 ミエード地方がコルタ様の領土となります。」

いや、そういうことではなく

「王族として、王は贅沢で民は貧困に苦しむ姿を見て何とも思わんのか?」

「父は無能な男として祖父から追放されました。

 その父がミエード地方を治めております。

 母は王族で父は貴族出身でした。

 母は貴族だから大丈夫と思ったらしく結婚して悔いておりました。」

父を殺せと命令されたわけか・・・。

王族の一人を手に掛けることになるけどヤバ・・・くないのか。

なるほど、セリナが来るわけだ。

「セリナの母親はどうしてるんだ?」

「母は王宮で静かに暮らしておりますわ。

 二度と結婚はしたくないそうです」

暴力亭主だったとかそういうことかな?

まぁ、領地巻き上げるのに心は傷まんな。


ダダダダダっと10人ほどがミントに連れられ走ってきた。

いっぱい過ぎた・・・。

馬車二台では無理がある。

うーん・・・。

「マリン。ちょっとお願いがあるんだけどさ?」

「嫌だよ?」

即答するにも限度がある。

「この子達を保護しながらこの街に滞在しろと言うことよね?

 絶対に嫌です。セリナが抜け駆けするのを黙ってるはずないじゃん」

困りました。

ハリスは外見的に子供に人気なさそうだし、デスタは戦力として必要だ。

セリナは同行しない場合王族殺しが王家公認のものでなくなり

反乱とされても文句が言えなくなってしまう。

「うーん」


「ミントちゃん。それにみんなもよく聞いて?

 みんなに好きなだけパンを買ってあげる。

 何日分か余分に買ってあげるから

 もう少しだけ我慢しててね?」

「はーい」

初めてお金を支払いました。

渡したのがとんでもない価値のある金貨らしく

もし子どもたちがほしいと言ってきたら残りのお金で上げてくださいと伝えた。

約束を破らずポケットに仕舞うようならどうなるかは保証できないことを添えておく


「コルタ様?」

「ん?」

あまり自分からは話しかけてこないセリナが口を開く。

「あの子達をどうするおつもりですか?」

ド直球で聞いてくるな

「子供達に非があると思うか?

 あの子達は捨てられたか親が死んだ孤児だろう。」

「非はありませんわ?

 しかし、あの子達だけを救おうとすると

 他が認めないと思いますわ?」

ほう・・・。

流石に王族と言うか

神の知識に触れるまで考えもしなかった政治的な発言がスラスラ出てくる。

そう、領民や国民が好き勝手出来ないように法を作り

維持し、発展させるために税を課す

例外を作ればアイツラだけずるい俺達にもそうしろという者が後を絶たない。

これが政治だ。

「ミエード地方の孤児をここに集めて孤児院を作り、孤児院兼学校を建てる」

「そんな話聞いたこともありませんわ?

 第一、貴族が黙っておりませんわよ」

訝しむセリナに俺は続ける。

「俺はミエードの領主として発展させるために来た。

 発展とは何か?

 知識を持って知恵を絞り知識を活用して富むことだ。

 違うか?」

「違いませんわ」

「孤児を集めるのは孤児の生きる活力と向上心が高いからだ

 パン屋の親父はそれが仕事だからやっているだけ

 宿屋の女将はそれが仕事だからやっているだけ

 それ以上を目指す気概など全く感じない」

「それはそうですわね」

「だろう?

 つまり、向上心と欲求は同じものだ。

 悪意がなければ人は死に絶える。

 そういう意味でミント達は常に生きるために必死になっている。

 その貪欲さが領地運営の原動力になるだろう」

「わかったようなことをおっしゃいますのね?

 王族が苦労していることを百も承知と言わんばかりに

 悪意がないと人が滅びるなんてまるで神様のお言葉ではありませんの」

実際に神様だし、実際に検証した結果に基づいた真実だ。

「田舎者の勇者に何が分かると思っているだろうが

 まぁ、少し様子を見てくれないか?」

「わかりましたわ」


このやり取りの合間にマインのコルタ様を侮辱するなんて

何も知らないスパイが好き勝手言ってんじゃないわよとか

罵詈雑言を吐いていた。

マイエンジェルは俺のことになると悪魔にもなる。

天使と悪魔の争い。

天使は善の存在だけど

好きすぎるという設定に寄って嫉妬が生まれる。

つまり、善と悪の二面性がないと好きになることは出来ないのだ。

勉強になるね。


孤児たちがどこで寝てるのかわからないが

もう少しの間だけ頑張って欲しいものだ。

俺が絶対になんとかするから。

伊達にあの世は見てねーぜ

というか何度か世界を滅ぼしてるから慎重にやらないとな

実際はセリナの言うことももっともなのだ。

俺がミエードを領地としたらおそらく今回の一件を

ハイエナのように湧いてくるジャーナリストのようなものが

面白おかしく脚色して失墜を狙ってくるだろう。

神の知識に触れた俺を舐めるなよ?

そういうのも織り込み済みだからな


宿で一泊している。

それほどの暑さではないが快適温度よりも暑苦しい感じ

宿は四角い石造り

ベッドと言っていいのかわからんが木製のベッドで硬すぎて

コルクのようなものでクッション性を増すという知識はあるがそれすら無い。

かぶれそうなわらが木の上においてあるだけだ。

二部屋借りて男女別に分けたのだが

デスタは影に潜って休むという。

寝てるかどうかもわからないがまぁいい。

問題は三段腹のおっさんと同室でデスタの居ない空間がものすごく嫌だということ。

神の知識にある女子高生は太ったお父さんを特に嫌うというが

男同士な上に醜い姿を晒してくるハリスが視界に入るたびに

消滅させたい気持ちになる。

疲れもあったのか睡魔はすぐに押し寄せてきた。

神といえど地上に降りて人の体になるとやはり睡眠は必要だ。

暑苦しいイメージで熱くなってるのだろうか?

仕方ないのでデブの方を見ないようにして寝ることにする。


朝方、余計熱くなって

耐えきれずに目を覚ました。

まだ朝日は登っていない。

眠るにはあつすぎて無理があったので暗闇の中でベッドから出た。

夜目に慣れてくるとマリンが居た。

村で生活してる時にマリンと合ったことはない。

あの朝衝撃の事実を叩きつけられた時に初めて合った。

もちろん同衾(どうきん)(同じ布団で寝ること)

なんてあるはずもない。

驚きのあまり一瞬で目が冷めた。

仕方がないことだと諦める。

朝目覚めたらハリスの寝姿に悲鳴をあげるくらいは

同意も得ずに異性の布団に潜り込むことの罰としては丁度いいだろう。

俺個人としてはすっげー嬉しいんだけどな?

マリンは一目惚れに近い相手だ。

世界に降りてからというもの

俺にかまってほしくてしょうがない。

ましてお姫様というアドバンテージのある相手を嫁にするという

とんでも条件をつけられて押し付けられたのだから気が気でないのだろう。


案の定悲鳴は響き渡った。

多分ハリスがボコられるだろう。

何せ、俺のことしか見えてない恋愛脳なマリンも

実際は天使なので色々とステータスは高い。

「コルタ様、おはようですわ」

流石にセリナは身だしなみも整えてお嬢様らしく早めに起きていたらしい。

「おはようセリナ。王宮より辛いだろう?大丈夫なのか?」

王宮の寝室とやらがどんなものか走らないが

流石にここよりはマシだろう。

「ご心配ありがとうございます。

 ですが大丈夫ですわ。お祖父様に連れられて野宿も経験してますので」

あの爺さんいろいろやばすぎる気がした。

「あっ!コルタ君おはよう~・・・とスパイの女

 朝早くからコルタくんを誘惑するために身だしなみを整えたんでしょう。

 油断も隙もないわねっ」

マリンは昨日俺の寝床に侵入したことを棚に上げていいと思っているのか?

俺ラブすぎるから嬉しいけど。

「そういうマリンさんは昨夜からどこかにお出かけでしたの?

 目が冷めたら悲鳴が上がっておりましたけど」

知っているようだ。

「そんなことより、出発の準備は出来てるわけ?

 ハリスは当分立ち上がれないと思うけど

 動けなくても引きずって馬車に乗るから平気よ」

天使の時には見せなかった一面がどんどん巣になってきている。

絶対尻に敷かれる感じだな。

「もうすぐ朝一の馬車が出ますわ

 ミエード領の領主亭のアルミエードの街ですわ」


都市名と領地の名前が一緒なんだ?

わかりやすくていいな

「他の地方も領地の名前が都市の名前になってるのか?」

「そうですわね。王都は王都と呼ばれますけれど

 他はすべてその様になってますわ」

最近空気すぎるハリスとデスタは答えない。

人間社会に興味がなかったんだろう。

「馬車がミエードに近づいたらデスとは偵察を頼んでいいか?」

ハリスは正直お荷物レベルだ。

「かしこまりました。今からでも偵察と内情視察は行なえますが

 いかが致しましょうか?」

影の中を進むのか。やってほしいけどセリナがな

「いや、そのあたりはミエードについてから

 全員で街を見て回ろうと思う。

 孤児がいたら保護してやる必要もあるしな」

「かしこまりました」


「ハリスは何ができるんだ?」

「わしは本来魔法を得意としております。

 闇を作ったり精神を直接攻撃したりですな:

精神攻撃って裸になるのか?

経験してるから二度と見たくないけど。

「また、悪意や外衣を持つものを操ることも今ならできるでしょう」

ほう・・・意外と使えるスキルは持っていたようだ。

「ではハリスは王家への悪意を持つものを確認してくれ。

 人数と誰かが判別できればそれでいい」

「わかりました」

これで日中ぶらついても王女様だと気づかれない限り問題はないだろう。

王女様を盾にしてあぶり出しても爺さんが納得しないだろうからな。


作戦会議は馬車の中だ

御者には話は聞こえない。

風が邪魔するので聞こえないのもあるが、

少し御者と馬車の間に真空の壁を作っておいた。

真空は音を伝えない。

俺のデビルイヤーこと、音を拾う事は少し念じれば簡単にできるので

御者の声だけは拾っている。


そろそろ見えてきます。

ミエードの街ですよ。

御者の声が聞こえてきた。

準備するものもないので真空の壁を解除し

「そのまま街の仲間で入れるか?」

町の外で引き換えされるよりも楽ができる。

「ミエードの街は入るために税金を収めなければなりませんし出るときも同様になっております。

馬車が入ると赤字ですのでご容赦ください」

そういう事情なら仕方がない。

しかし・・・ミエードは孤立して住民から税金を取り、街に入るために税金を取り、街から出さないように税金で搾り取るか・・・

反旗を翻すと改善の問題だな。

仕方なく門塀に5人分の税金を払う。


「では、手はずどおり頼むぞ。

 マリンとセリナはついてきてくれ」

「わかりましたわ」

「何でこの女と、私とデートの時間は作ってくれる?」

セリナに対してマリンは不満を全面に出してくる。

好きすぎると束縛がひどくなるのか?

「まぁ、わかった。デートの時間は必ず取るから少しだけ頼むな?」

「なら大丈夫だよ」

一瞬で華が咲くようなエガを向けられる。

こういうのって結構いいな~


3人で王宮と変わらない街並みを見て回る。

住宅は四角で領主の邸宅は一瞬でわかった。

城のような建物が一軒だけ町の中央部にそびえ立っていた。

王宮よりでかい城を建てて王室に喧嘩

売ってることもわからない馬鹿が領主か。

楽ができそうだな。

一通り見て回ったが、俺達が入った入り口の反対側にスラム街があった。

瀕死のような子供達と奴隷のような女性が

隠れるように暮らしていた。

当面食いつなげるだけの食料を私同様に

「もう少しだけ頑張ってくれな?

 俺がなんとかするから」

子供は純粋だが女性は訝しげな視線を絶やすことはなかった。


そうして歩いて回っていると

「おい、そこの兄ちゃん

 可愛い子連れてんじゃねーかよ。

 いい仕事があるぜ?

 男はいらんが領主様差し出すだけで金が手に入る。

 どうだ?簡単な仕事だろ?」

何か絡まれてる。

「金は間に合ってるので他をあたってくれないか?

 躾のなってない犬をしつけするほど暇じゃない」

相手の目を見て威嚇する。

「はぁ?俺たちゃ領主様の近衛隊

 喧嘩を売るってことは領主様に立てうこうってことか?あぁ?」

領主はゲスすぎて抹殺決定。

セリナを見るとわなわなと震えていた。

父のあまりの行いに怒りが爆発するところだろう。

俺はセリナの頭をポンポンと落ち着かせるようにしてから

時間停止を使って8人居た全員を戦闘不能にした。

一応情報源なので殺していない。

「で、領主様ってのは女を買い、人攫いを雇ってるってことだったか?」

リーダー格と思われる相手に尋問する。

「う・ぐっ・・・いや・そういうのじゃねーんだ」

ごまかす気らしい。

「事実を話すまでどこまで耐えられるか実験してみるかな」

やる気満々の俺を見て心が折れたらしい。

「領主様は女を攫い、税金で腕の立つやつを近衛隊として雇ってる。

 領主様に逆らうと家族もろともどうなるかわからんから

 税金の払えない女は売られ、男は近衛隊に入る」

呆れ果てたやつだった。

魔王ハリスのほうが善人に見えて仕方ない。

小物感しか無いけど。

「なるほど、そうか。

 とりあえず、ほばくしてそうだな・・・宿にでも放り込んでおくか「


街で早速絡まれた結果重要証言も得ることが出来たし

降伏勧告出しても領主だけは逃さないことが俺の中で決定した。

とりあえず、魔族二人が戻ってきてから作戦会議かな?

全員宿に連行する。


宿につくとハリスもデスタも戻っていた。

「どうだった?」

「はい、それが、わしの見たところ悪意と言うか憎悪が入り混じっておりまして、住民は城を睨みつけておりましたので領主が原因ではないかと」

ハリスはあまり役に立つ情報はなかった。

だって、すでに自白して相手方の人間がいるのだからね。

「デスタの方はどうだった?」

「そうですね。城に入ったところ領主は女を侍らせ、反抗的な態度の者は地下牢に投獄しておりました。

 中には白骨死体まで有りましたので、このような状況になってから結構な時間が立っているようです。

 降伏勧告と捕縛については早いほうが良いかと存じます。」

まぁ、そうだろうな。

何より色々と許せることではないしな。

セリナを見ると青ざめてそんな・・・と口にしていた。

仮にも父親だからな。

「セリナ、お前に罪はないがお前の父は許すつもりはない。

 明日は宿に待機しておけ」

父が殺される瞬間なんてトラウマものだろう。

「いいえ、私は王家の女です。

 このような非道を許しておくわけには参りません。私がいかなければなりません」

強い意志のこもった目で懇願する。

覚悟は出来てるってことだな。


夕食をいただき「風呂に入ってから明日の作戦を提案した。

「デスタは領主の動きを封じろ。決して逃がすなよ?」

「かしこまりました。」

「ハリスは暗闇の魔法が使えるのだったな?

 それをセリナにまとわせても害はないか?」

「わしの魔法はこの娘の姿を誰にも見られないようにすることも出来ますが?」

え?使える魔法あるんじゃねーか

「では、それを頼む」

「セリナは俺の後ろからついてくるだけにすること。

 絶対に先走るな。いいな?」

「わかっておりますわ。」

「そしてマイン、近衛隊とやらは8人減ったので42人だ。

 それを全員動けないように麻痺させてくれ」

天使のマインだからできるだろ?

「私そんなの出来ないよ?」

マジで?

魔法使えるのに何で出来ないんだ?

ならば!

「ライトの魔法を敵の目の前にいきなり出してくれるか?」

「あっそれならできる。でもあんまり効果ないよ?」

目くらましというか太陽券というか

敵が目を開けられないようにできれば楽に捕縛できるしな

作戦は決まった。

あとは明日を待つばかり

「全員しっかり休めよ?

 特にマインは俺のベッドに忍び込まないこと」

「えー、寂しいよ~」

「コルタ様が女性陣の部屋で寝てはいかがでしょうか?」

デスタの突然の発言に驚いた。

主最優先のデスタが主の意向に反することを言ったのだ、

「あっ、それいいかも~ もちろん私のベッドだよ?」

作戦結構前によくわからない作戦が結構されることになった。

女の子と一緒のベッドで寝付けるだろうか

明日の作戦が恐ろしく不安になるのだった。

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