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ミゲル達と合流!

ーコウ視点ー


残念だ。

義父さんに会いたかったから。


でも、(ザルドのこと)の奴らがテーレントでレイバンが一大事だと言うから。

黒猫の奴に伝言を頼んで俺は、空の旅となった。


闇影獣は正直怖い。

だから、バリー達が付いてきてくれた事は心強かった。

なにせ、単なる料理人だからな。

でも、レイバンが呼んでいる気がするんだ。

だから、迷いはない。


空の旅は快適だけど、やはり不安定感は否めない。ザルドと交渉の末、地表での夜明かしとする。



その夜は、疲れきって一瞬で眠れたよ。


あーー。その前に癒される奴らに会ったんだ。

ミーヤキャットだよ!


あ、この世界の名前は…確か…ゼラブだったっけ。

可愛い奴らで、胡桃をやったら懐いて仲間まで呼んでくるから。

ワサワサいるミーヤキャット。

んー。久しぶりの癒しだな。


翌日、ようやくテーレントに入った。

何か聞こえた気がして、下を覗いたらビックリ!

子供が寝てるから。


いや、そりゃ大地に寝そべって大の字!っていいのかもしれないけど、結構冷えてるから。

俺は嫌がる(ザルド)に頼んでその子の元へ。しかし、やけに草のない場所だよな。

耕してる途中とかか?


子供の側へ急いでとにかく暖かいスープを飲ませる。『白蕩のスープ』

薬膳になっててピッタリ。


美味しそうに飲む子供に料理人心が擽られる。

子供にカップケーキをそっと手渡す。


「後で食べなよ。甘くて美味いよ。」


意外だったのは、その後だよ。

ちょっぴり偉そうにお礼を言われたのは、苦笑いこそ出たが気にならない。

それより大事な友達が遠くで困っているから助けてねと。


俺はそれを聞いて立ち上がると、慌ててその友達の近くに行こうとして止まられる。

何で?


『まだ、遥かなる距離がある。

その前にお主の友人が窮地に追い込まれておる。

この礼に仲間を呼んでおいた。その者らについて行くがよい。』


何だよ。友達は大丈夫なのか?と重ねて聞いたが、ニヤリと笑うんだ。

もう、子供ならもう少し無邪気さが欲しいよ!


『まあ、怒るな。其方の心配は最もなれど助けには、まずは其方の友人の力添えが欠かせぬ。

友人を助けた後にな。忘れぬな。』


そう言うと、子供は家に帰っていったよ。


しかし、この辺りに家とかあるのかな?

俺が疑問に思ってたら、バリーに大丈夫でしょう。と言われた。


ま、バリーが言うなら大丈夫だろう。


俺はその夜寝ようとテントにいたら、物音が!


外に出たら、来ましたよ!ミーヤキャット。

可愛い奴らは一列に並んで餌貰いに来たよ。

胡桃以外にも、木の実を蒔いておいた。


そんなのったりしていた晩は、怒涛の客人の到着に終わりを告げた。


「初めまして。貴方がコウ殿ですね。

私は、長、レイバンの部下でミゲルと申します。」

跪いた彼の見上げた先は、バリー。


違うから!

俺、こっち!!


慌てたバリーが俺を指差して、彼がコウ殿ですと紹介すると、ミゲル達一団が絶句。



何?

レイバン、俺をどんな風に紹介してたんだよ!!


やたら恥ずいこの状況は、ミゲルの一言で破られた。



「長は、行方不明なんです!」


詳しく話しを聞く前に、皆んなに夜ご飯を振る舞う。


腹が減っては戦はできぬ。だよな。



レイバン。

美味しい物を持ってもうすぐ行くから!

バリー達が(光魔法で)助けてくれるよ!



どこまで広がる地平線を眺めながら、レイバンをきっと見つけようと心に誓った。



遠くでミーヤキャットの鳴き声がする。


励ましかと、少し嬉しく思いつつその夜は更けていった。



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