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作戦は?

編集させて頂きます。


思いがけずブックマークが200を総合ポイントも500を超えました。


驚きと共に感謝でいっぱいです。


蛇足になりますが、ピピランテのある人間の視点も追加致しました。


少しでもお楽しみいただければは嬉しく思います。



改めて感謝致します。

ーコウ視点ー


俺の秘策を引っさげレレベーナへとやって来た。

今度は西側に用がある。

かなり被害が出ているらしいけど、ここでなければ作戦は成り立たないからな。


ところがだ。

来てみると、かなり復活してたから安心したよ。


沢山の人が魔法を使って手助けをしてるからかなり早めの復活になったみたいだ。

魔法だからきっと、ピピランテのメンバーなんだろうな。


近づくと、ワッと囲まれた。

え?なんでだ?


口々に「コウ様だ。」「伝説のカレーの人だよ。」と握手を求められたり厚く礼を言われたり。


義父さん…何を言ったんだ?

今度会ったらちょっとお説教だな。


と、俺が呟いたらラオがため息をついてる?

なんだよー!

大袈裟なオヤジを持つ苦労を知らないだろ!!

とにかく、俺に甘いんだから!!


しかし、カレーがそんなに人気ならと、袋の中からこの間のシーフードカレーとココナッツミルク入りカレーの残りを出した。


思ったより残ってたみたいで、数十人分ある。

良かった、行き渡るな。


配るのをマーラさんとリーさんが手伝ってくれたんだけど、ちょっと睨みを添えるのはヤメテ。

可哀想に青ざめた顔でカレー受け取ってるじゃん!


途中からゼンさんとスタンさんに交代したよ。

ふふふ。マーラさんとリーさんもカレーの魅力に負けて食べてます。

ゼンさんの作戦勝ち。


なんかまたもやカレー大会になったけど、目的を見失っちゃダメだ。

俺は、海の近くに行くと流れ着いだ海藻を探し始めた。


やっぱり…有りました。

昆布(たぶん名前は違うけど)!


早速、近くのお店の厨房をお借りして(事前にパナヤ陛下が準備してくれたんだ。)早速調理開始!


昆布の佃煮が定番だよね。

俺のやり方は、水を使わず酒で煮ます。

キノコを入れるのも特徴かなぁ?

あ!山椒の実や若葉も少し。


その他には、サラダに。

煮物に混ぜて作るのも一品!



ここまでやると分かるよな。

そう!

『美味いもので口を塞ぐ作戦』発動な訳。


貝なら海藻だろうと、ね!


ん?

誰かが俺の袖を引っ張ってる??


あー!

この子…あの船から消えて心配させた子だよ。

やっぱり着いて来ちゃたのか?

あの時、船から降りたフリをしたんたなぁ。

子供 の悪戯は困るよ。



ん?

カリナとアーリアさん?

カリナは青白い顔でアーリアさんは真っ赤な顔?

最近、このパターン多いなぁ。


「じゃから聞いておるのか?それを食わせよ。」


あー、これね。


「ほら、沢山お食べ。」

皿に乗せてやると、凄い勢いで食べてる。

お腹空いてたんだな。


「まー、このくらいで良い。

捧げ物としてショボいが助けてやらんことも無い。

お主が困ったおるのはあの『渦貝』の事じゃろ。

妾なら一斉に叩き潰してくれるわ。」


お!

子供の強気発言か?

だけど、ちゃんと叱らなきゃな。


「ありがとう。でもね、渦貝だって生きてるんだよ。可哀想だよ。

お兄ちゃんがこのご飯あげて貝の食事してる間に、船で通るから大丈夫。」


しゃがんで目線を合わせて話すと、ケッ!とか言ってる。

ホント口が悪いんだから。


「それでは成功せぬ。作戦は間違いじゃ!」


うーん。

こんな子供に言われても気にしないと言いたいけど、本当はちょっと自信ないから。

迷いが出るなぁ。


「お前!あれは何だ?」


指差す方を見れば『海ぶどうの軍艦乗せ』但しご飯なし。


いやー、カレーに使ってご飯が足りないと思って海苔の上に海ぶどうを乗せたんだ。


子供の口に合うかなぁとちょっと心配したけど、またもや凄い食欲!


「これじゃ!!

これならば、奴らも口を閉じようぞ。

その時には、妾も力添えする故お主ももっと食事を持って参れ!」


海ぶどうは、この辺りの人でもあまり食べないみたいで敬遠されてたけど、この子が凄い勢いで食べるせいか大人気に。


いつの間にか大試食会再びになって取り敢えず今日は、作戦中止だな。


ん?


「ですから、コウ殿。

海の神様がお約束して下さいました。

明日の夕暮れに『船』と『海ぶどうの軍艦乗せ』を用意すれば『バスレータ島』に行けそうです。」


え?

海の神様ってどこにいたのかなぁ?

見たかった?いや、何か苦手な感じが…んー。


ま、いいや。

アーリアさんは神殿の人だからご加護があったんだよな。



とうとう、バスレータ島へ出発か。

あの本で少し勉強しないと何かやな予感がするんたよなあ。


足元でついて来た黒猫がニャーと鳴いた。



ーピピランテのある人間の視点ー


凄い!

初めて見たコウ殿は、次々と新メニューのカレーを我々に振舞っている。



この方が居なければ。

どれだけ仲間達が犠牲になった事だろう。


あの『カレー』は、我々の魔力による自分の身に負う傷を癒すのだ。

コントロール出来ない魔力が時折我々を傷つける。

これは我々魔法使いの永遠の悩み。

コウ殿の『カレー』が登場するまでそう考えてられていた。


先頃、新種の闇影獣が出てからの被害拡大を防いだのも彼の『防虫煙玉』だ。

そしてレレベーナの被害がこの程度で済んだのも。


我々は必死に復活に努めていると、またもや『カレー』に助けられた。

魔力の回復を補助してくれたのだ。


思いがけない援助を得た我々に『大試食会』の話が舞い込む。

浮かれた我々の魔力はいや増し、西側の復活はあと僅かに。



そこへのコウ殿登場だ!




次々引き起こす奇跡の連続を目にした隊員達は、目を丸くしている。

もちろん、俺もだ。



海の神様…

王宮の主様…



そして、『あの悪魔の食べ物ラゼ』をご馳走に変えるとは!!



その後、昆布の佃煮のお茶漬けに並んで名物となる『悪魔の食べ物』は、名前を『海ぶどう』へと変えたのだ。



もちろん、俺の好物も今日から海ぶどうだ!








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