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山があるなら登るでしょ!


ーコウ視点ー


ふぅ。

山歩きしていますが……


俺だけだよな、足から悲鳴が聞こえてるのは!!



何でこうなったかと言えば…あのお爺さんだよ。

あの囲炉裏の家の。


どうやらスタンさんがお爺さんから聞いた話によると、3日以内に島から脱出しなきゃダメなんだって。


それもあの『山』が原因だとか。


そう!

なんと、霧が晴れて山が見えて来たんだよ。


まぁ、山を見たら登るべし!

んー、誰が言ったが忘れたけどとにかく五大食材探しに戻って山へ向かったんだ。



先頭は、カリナ。

これこそが、悲鳴の理由だよ。


疲労いっぱいの俺がフラフラと跡をついて行ったら、森の中から突然視界が開けたぞ!


あれ?

砂場とか珍しいなぁ。


フワフワ湯気っぽい。



良いこと思いついたぞ!!


うんうん。

疲れた俺には、アレですな。



「おーい。バリーとカリナ、ココに来てくれよ!」


俺は、カリナに横たわるように言ってから、小声でバリーに風魔法を頼んだ。


「だから!カリナさんの首から下に砂を掛けてくれって。え?恨みは間違ってる??

そんなんじゃないって!

だから、俺を信じろよ!!」



おっと。最後はおっきな声になったかなぁ。



「バリー殿。私はコウ殿を信じます。気にせず砂を掛けて下さい!」


おっとこ前ー!!

バリーが顔をしかめながらも、風魔法で砂をかけた。おー、優しい掛け方だな。


こりゃ、もしかしてホの字…バリーの遅い恋か?


「やりましたよ。その顔は何となく全く違う方向へ向かっている気がしますが、もう気にしません。それより、これは何です?

そろそろ教えて下さい」


何だよ。

図星だからって、怒るなよ。

分かったよ。


種明かしは『砂風呂』だよ。

え?知らない??


そうか。

この世界には、火山とかあんまり無いしな。


詳しく説明の間に、カリナが赤い顔して砂から出てきた。

アレ?

暑すぎたのか??


「いえ。なんと素晴らしい『スナブロ』でしょう。力がモリモリ湧いてきました。

これなら、山頂まで走って登れそうです!!」



。。。。


ええーーーー!!!



これじゃ、策士策に溺れるか?

んー。やっぱりやめときゃよかったよ…。


俺が後悔の渦にいると、ゼンさんやスタンさん達が次々と『砂風呂』体験中で、騒いでる。


しめしめ。

時間稼ぎにはなったな。


あれ?

あそこだけ、凄い蒸気が噴出してる。

これは。


蒸し料理チャーンス!!

だよな?


俺は慌てて、芋や野菜を鍋に入れて蒸気の上に乗せた。


あとは…


肉饅・焼売・おこわ・蒸しパンと次々と蒸して行く。

最後は大好物を…


肉団子の周りにもち米を満遍なくまぶしたら、

あとは蒸すだけ。


これを辛子醤油で食べれば最高!!



ふぅ。

ん?

視線を感じるな。


バリーか。


皆んなに蒸し料理を配ってたら大好評で、俺も頬張って大満足。


元気を取り戻したところで、再び山頂へ。


荒地を進むが、ちょっと気になるものが。

もし、予想通りなら近寄るのは危ないかなぁ?


「あのさ。あれって間欠泉じゃないかなぁ」


おや?


間欠泉もご存じないのか?

マジ?



あ!!

出た、出た。


ぶわぁーーーと。


水が吹き出し…て……?


吹き出した水飛沫と共に、高く上がった空から降って来たのは



『タコ?』



ええーー?

真っ赤なタコだよ。


こりゃ何?



「コウ殿。それを触っていて大丈夫ですか?

赤く燃えてるように見えますが…」

カリナが恐る恐る近くも、完全にびびってる。


可愛いけどな。『タコ』


ほら。火を吹いて…あ、あ!!!


危ないな。


素早くゼンさんがタコを奪った。

あ、火魔法掛けても無駄なんじゃ…。

やっぱり。


余計元気になったし。

目がキラキラしてるよ、ソイツ。


「コウ殿。これは五大食材に違いありません。

火魔法の力に似たものが、身のうちに押し寄せてきますから。

しかし。持ち帰りが大変過ぎるが」



あ!

また、間欠泉が吹き出した。


大漁旗を掲げよーー!!

タコがワンサカ降ってきたぞーー!!



火吹きの才能がある『タコ』は熱過ぎる。

持って帰れないし!


悩んでいた時、タコが縮み出したぞ?


あーー。みるみる内にちっさなタコに変身したし、しかも熱くない!

縮んだタコを袋に入れるても、袋に異常無し!


ブォー!!


それを見ていたかのように同時に山頂から大量の煙が吹き出した。






「逃げるぞ!バリー殿コウ殿を頼んだぞ」



言うや否やバリーに抱き抱えら目にも留まらぬ速さでの下山開始です。


おぇ…

。。。

はい、そうです。酔いましたよ。


担がれてるだけなのに。


ユラユラ数時間経つと来た場所から見ると、西側の断崖絶壁に到着したみたい。


え?これって道間違えたね。

行き止まりでしょ!


船はないし、どうするのか?


「目の前にある小さな島へ移れれば良いのですがその方法が問題です。

この絶壁から海に入る事は出来ませんし…」


スタンさんの言葉に皆んなで押し黙る。


方法なんて『橋』くらいしか思い出さない。


はぁ。

せっかく五大食材を手に入れたのに持って帰る事も出来ない。



ん?

足元がモゾモゾするような…


お前たち。

来てくれたのか!!


あ、ちょっと色か違う気がするがな。



赤いダンゴムシ?が一列に並んでる。

アレか?

『俺のモーリフ』ファンだから。


せっかく来てくれたんだ。

よーし!!俺はモーリフを出して演奏した。

皆んなは慌ててるけど、赤くてもダンゴムシ?だな。


喜んでる…喜んでる!!


並んで。


あれ?



赤いダンゴムシ?達は、そのまま島へと繋ぐ『橋』へと変化した?



慌てた俺達はそのまま真っ赤な『橋』へ、一歩を踏み出した!!



ゴール。




俺達が離れ小島へ着いたのを見届けると。


赤いダンゴムシ?達はそのまま島へと戻って行った。






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