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地下への道?

ーコウ視点ー


学びが大事だよ。

経験を生かして、と。


ふかふかの絨毯になんて、負けないし!

もちろん、豪華絢爛な壺とか、絵とかなんて全く気にせず歩いてる!……筈。

(頼りになるナット君を里帰りしてるから。あーー!ナットくーん。カムバック!!)



誰だよ。

こんな豪華絢爛なお城とかに地底湖作ったの!!


「ふふ。それはまだ謎だな。

とにかく、この城には伝説がいくつもあったな。

例えば…そう。夜中になると鳴る時計とか、」



「お、王様!!

俺は伝説には全く興味がありませんので、お話は別な方にお願いします。

あの。

それよりも、内々にお話と伺いましたが?」


今回は、お忍びで隠れ里に行ったのが宰相さんにバレた王様は裏口からご帰宅しましたよ!

ところが…さすが長年の付き合いで宰相さんにバレバレでした。


仁王立ちの宰相さんに俺を連れてきた経緯を話して、誤魔化そうとして。


「では。とにかく執務室にてコウ殿にお話をした後で、私の大切なお話を聞いて頂きましょう。」


王様…すっかり意気消沈してた。

どこでも、宰相さんって強いらしいね。


ま、そんな訳で大勢の出迎えもなく無事ココに辿り着いたのです。


「コホン。冗談はさておき我が王城には王族以外立ち入り禁止区域があるのだ。

ここで大切な事を言っておく。

地下は確かにある。ただ、先に進めるかはコウ殿次第。


さて。今回はエマを案内にしてコウ殿には入って頂く。王族でなければそもそも地下への道は開かれないからだ。

そして、同行出来る者も限られている。

我が方からウェス。

コウ殿以外にあと1人。さぁ、コウ殿。

どなたを連れて行かれるのか?」


え?

同行の最後の一人決めるの、俺なの?


うーん。

あ!彼しかいないぞ!!


「はい。ルスタフにします。」


「「「えーー?」」」


え?ダメなのか?


「いや。ここはコウ殿の直感を信じたい。では、明日の朝迎えをやるので今日はゆっくり休んで欲しい。」

ラオめ。

嫌そうな顔してるし!

俺の直感を舐めるなよー!必ず当たる!


え?

それこそが不安だ?


むむむ。

俺は、とにかく





翌朝、何故か顔色の良くないルスタフとエマ姫様を待っているとウェスと一緒にお姫様が来た。


「徹夜明けの俺がなんで?せっかく『レイトウコ』の試作品作ってオリドさんから解放されたのに。」


んん?

ルスタフが、なんか呟いたけど聞こえなかった。

あ!

ウェスさんとお姫様だーー!


おーー!

何か空気自体がピンク色に変化したみたいだ。


な、なんか緊張するーー!


とにかくアタマを下げて。


「あ、あの。頭をお上げください。

私は、エマと申します。城内の案内をさせて頂きますのでよろしくお願いします。」


ん?

ナット君?


聞いた事のある声に思えた俺は、礼儀作法とか無礼とかすっかり忘れて頭をカバッと上げたら…。



エマ姫様と目が合った!!



ごめんなさい。

エマ姫様とナット君をごっちゃにするなんて!!

ナット君には悪いけど月とスッポンだよ。

まぁ、男と女を混同するなんて、単なる馬鹿だしな。


あれ?

何でウェスさんが微妙に笑ってるの?

エマ姫様は、笑顔が引きつってるし。。



あ!またか。

また、口に出てたのか。

ルスタフが何度も頷いてるのを見て、さすがに反省した。


不味いぞ。首と胴体がサヨナラしちゃうよ!不敬罪とか俺はよく分からないから。


き、気をつけようっと。


それにしても。

気品溢れるお姿はまさに『姫』そのもの。

俺…。

優しく微笑まれたら、たぶん知恵熱出る。


何?ルスタフ痛いよ。

肘鉄とか、何でだよ。


あれ?

お姫様の顔に疲労の影が!

まぁ、仕方ないよな。姫様なのに案内なんてな。


「では、参りましょう。こちらです。」


長い廊下を歩いている時は、ちょっとはウキウキしてたよ。

だって、城の探検隊とか小さな時の夢じゃん。


でもさ。

おんなじに見える廊下を右に左にと曲がり。

階段とかちっとも無いし。


これって。夜になるよね?


と、思ったらなんの変哲も無い壁の前に姫様が止まった。


『我が命に触れてその扉を開け。我が名はエマ。

第230代当主の娘なり。』


エマ姫が謎の呪文も唱えた途端!

壁が無くなった。

そりゃ綺麗さっぱりだよ。


おーー!

ちょっとびっくりした!

さすがお城。


目の前に出てきたのは、階段だ。


それも長〜い階段。

まっすぐ伸びた階段の行き着く先は見えない。

躊躇無くどんどん進むエマ姫の後を追って俺達も急ぐ。


かなり、降った時。

階段に終わりが見えた。


あれ?

エマ姫が立ち止まったよ。


もしかしてまたもや呪文?



四方を壁に囲まれた踊り場。さあて。次はどこの壁が無くなるのかなぁ?


「いいえ。もうこれでお終いです。

地下への道はここで途切れてしまって我々もご先祖様も先に進めた人はいません。

ただ、この先はあるはずと書かれた本があるのみで。コウ殿のお力で開けられませんか?」


えーー!!

無理ゲーだよ。

呪文とか知らないし。

あ!もしかして。


思いついた俺は、一歩前に出ると壁に手を翳した。


皆んなの目線が一気に集まる!!

コホン。と、。



『開けゴマ』



。。。



当然、何もありませんよね。


は・は・は。


乾いた笑いをして誤魔化すも、期待の瞳で見つめるエマ姫様に超困る。



さあて。いよいよ困った。

策もないし。期待の眼差しもやまないし。


この壁さえなければ!!


俺は悔し紛れに、壁をドカンと殴った。。


つもりでいた。


痛くない?



俺が触れた途端に壁は消滅していた。


まだ!!

喜ぶなよ。


何故なら。


壁は無いけど、ドアが現れたから!!

しかも、仕掛けが沢山あるドア。


鍵っぽいものや、金具も沢山付いていてさっぱりだ。



「俺。これを見た事がある。」


そう発言したのは、まさかのルスタフ?


ここに来て我が同行者は、活躍しそうだぞ!

と、ニヤニヤしてたら後ろからウェスさんが急に叫んだ??


「た、大変です!!」


振り返ると長ーい階段は消え失せていた。



四方を壁に。いや、一つだけのドアが最後の希望となる。



のか?





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