討伐隊の人々
●グッさん
魔物特別討伐隊の隊長補佐のグレッグさん。32歳。
アタシを最初に取り調べした、スキンヘッドのおっさん。
そのときはアタシの言うことなんか、全然聞いちゃくれなかった。
だけど、城塞都市マルトゥスへの移動中、グッさんがアタシとフジサキの見張り(および魔物からの警護)になってたから、二週間ぐらいはずっと一緒にいた。
その中で、アタシが本当にこの世界のことを何にも知らないこととか信じてくれるようになって……最後の方は、何て言うのかな、友達みたいに和気あいあいと話せるようになってた。
別れ際、アタシがこの世界の文字の勉強に使わせてもらっていたミニ黒板をプレゼントしてくれた。軍の備品みたいだけど、いいのかな。
でも、それって、アタシの話を信じてくれたからだよね。
●エリック・レトリバー
魔物特別討伐隊の隊長さん。2人の騎士を伴って『終末の巫女』を連行するためにロイズさん家にやってきた。
ティルバ連合のスパイとか……失礼しちゃうな。
顎髭を生やした厳ついおじさんだった。副隊長のフランツさんが若いから……何て言うかな、アタシの世界でいうなら、キャリア組のフランツさんに対し、ノンキャリの叩き上げの刑事って感じ?