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おっさんが異世界でチートする話だったのに  作者: 陰キャきっず
第一章 スローライフハッカーズメモリ
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その4

~日常編~


「俺ね、こういう田舎でスローライフするのが夢だったんですよ」


「ほえースローロリスですか……」


太陽が照らす青空の元で、畑作業中の俺たちの

とりとめのない世間話が

続いていく。


「もしかして、前世はブラック企業に?」


何かに感づいたのか青年は憐れむような表情で聞いてくる。


「いえ、大学中退ニート歴20年のベテランです」


痛いところを突かれたが異世界に来てまで見栄を張る必要はないかと

思い、本当のことを話した。


「ハハハこやつめぇてやんでぇい!」


彼は自分の勘違いだったと思ったそうで

照れ隠しに持っていたクワを振り回しながら笑った。


「わあ、クワで叩かないでくださいよ」


そしてザクザクと、クワで叩かれる私が見た彼の眼は

多分笑ってなかったと思うよ。




「大変だー!魔物の大群がやってきたぞ!」


「何!?本当か!?」


青年が慌てながら、家の中に入ってきたとたんに、

とんでもないことを言い出したので、

すぐに逃げる準備をしていると


「ああ。理性という名の魔物がね……」


彼は憂いを帯びたドヤ顔で意味不明な

ことをほざきやがった。


俺はその顔に無言で拳をめり込ませた。




この村に来てしばらくたった。

色々不便なこともあるけど何とかやっていけそうだと思う。


だが、一つ疑問があった。


「この村ってあなた以外の人を見ませんけど他の人はどこにいるんですか?」


「いるけど、いません」


「?」


前々からの疑問を、青年に問うてみるが、

彼からは要領を得ない返答が返ってきた。


「気分で増えたり減ったりします」


「!?」


わからなさが加速した。


~日常編~ 終

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