第二話 戦っちゃいますか?
FF7リメイクがかなりPS版とは違いそうですね。
BCやCC要素もあるんでしょうか? シスネとか。
ただ蜜蜂の館が本当の意味で女装に必要な何かがある場所にPVでは見えましたね……。
PS版でも見どころのあるイベントですので楽しみです。
俺がロボットに乗ったのはホームラの騎士道を見たからで、正義感とかそういうものではなかった。
それでも生きていくためには先立つものが必要だった。
それになぜか助けたはずの焔のホームラからは疑われているみたいだ。
いったいどうなってしまうのか。
「俺……なんかやっちゃいました?」
「は?」
「は?」
「は?」
あの後、俺は勝手に《ムソー》を動かしたので騎士団に連行されてしまった。
お城で取り調べを受けている最中である。
そして一応びっちゃんもついてきた。
無論、おもしろそうだという理由ではないはずだ。
俺を心配してのことだろう。
「おもしろくなってきたわね!」
うーん無能。
「というか記憶喪失って……怪しいねえおっさん」
「おっさんじゃ……」
火のカにそんな風に言われて否定しかけるが……なぜかそれを受け入れようとする自分もいた。
「どう見ても40代だ」
火のカに比べると幾分か年上に見えるホームラが気遣いもせずそうおっしゃられた。
たわけが。
心は少年だということを知れ。
「それで……どこであんな操縦技術を覚えた?」
「いや……覚えていないんだ」
「NBは国が厳重に管理している。あれを動かせるのは一握りのエリートだけだ」
つまり……俺はエリートだった……?
「だがそんな記録はない。うぬの人相を見せて回ったが誰も知らぬという」
違ったようだ。
「びっちゃんさん、そいつとは昨日会ったばかりなんだな?」
「ええ。でも悪い人ではないと思うの」
「びっちゃん……!」
あったばかりの俺の人柄を良い印象で語ってくれた。
胸に熱いものがこみ上げてくる。
「ふむ……まあよかろう。窮地を救ってもらったのは確かだ」
「それじゃあ」
「ああ……この件は我の裁量に任せられている。何事も無く生活に戻るがいい」
「はあ」
なんとか事なきを得て、大きく安堵の息を漏らす。
「それにしてもあなた強いのね」
「アンタ素手でスライムとやりあったんだって? まるで団長みたいだな」
「接戦だったけどね」
びっちゃんに会った時のことを思い出す。
自分でもなぜあんなことができたのか、コレガワカラナイ。
「ふむ……」
すると焔のホームラは何かを考え込むようにあごに手を置く。
すると俺の方を見た。
「うぬよ……雇われないか?」
「え?」
いきなりのスカウトに驚く。
「今は戦力が足りなくてな。先の戦闘で騎士たちも疲弊している。戦力は多いにこしたことはない」
「あ、そうだな。NBがあってもそれを動かせるやつが少ないからな」
「よかったじゃない。ニートは回避できるわ」
ふっ。
やれやれ目立つのはlikeなんだけどな。
「いいだろう……結ぶぞ! その契約!」
「キモ」
うっせ。
「騎士の宿舎がある。そこで寝泊まりするのがいいだろう」
そして泊まるところも手に入った!!!
順風満帆とはこのことだった。
こうして、俺は騎士になったのだ―――。
だが、騎士になった俺の前に……
天使たちが襲い掛かる!!!
つづく。
へへ、燃えたろ?
「天使だー!」
「ズモオオオ!」
だが、騎士団はブラックだった。
機体の修復もままならないスクランブル。
「超次元三角跳び!!!」
「ズモオ!?」
《ムソー》が空中を駆ける。
壁ジャンを利用した三次元戦闘で天使を翻弄していく。
建物への被害はさしたる問題ではない。
NB用ロングソードによるジャンプ斬りが決まった。
天使は沈黙する。
『やるなアンタ』
「それほどでも」
『謙遜がすぎるぞ……ふむ、名前が無いのは不便だな』
確かに。
おいとかアンタとか中年とか……俺の硝子の心が悲鳴を上げているんだぜ。
他愛のない話をしながら拠点へと帰るのであった。
「きょうからうぬは《鴉》と名乗るがよい」
カラス……傭兵かな?
今日、この時より俺は鴉となった。
だが、鴉となった俺の前にry
「あ、鴉さん」
「やあびっちゃん」
ようやく休みがもらえた今日、街に出かけるとびっちゃんに出会った。
「ちょっとお茶してく?」
「なら茶店に行くぜ!」
自然な流れでカフェへ入る俺たち。
一連のムーブに一切の淀みを感じない。
まさにパーフェクトだった。
「ソーダァ……メロンヘナジー……!」
「ドゥラグゥォンゼリー……!」
「かしこま!」
それぞれ注文を済ませると世間話に移行する。
「いやーこの世界大変だね」
「まったくね」
「そういえばびっちゃんは普段何してるの?」
「近くの酒場で働いているわ」
「へぇ」
他愛のない話で時間が消えていった。
小一時間ほど話し込んだところで店を出た俺たち。
適当にぶらぶらと街中を歩いていく。
すると、なにやらでかでかと張られたポスターが目に映った。
「なんだろうあれ?」
「ああ、闘技大会の告知ね」
「闘技大会?」
「毎年帝国最強を決める熱きバトルがあるのよ」
そういうものなのか。
人類は疲弊しているのではなかったのか。
「こんな世の中だからこそ娯楽も必要でしょうよ」
そう……そう……。
「鴉さんも出てみる?」
「俺が? まさかぁ」
びっちゃんも冗談がうまい。
だが―――。
「残念。優勝賞金一千万なのに」
私も……欲しくなった。
「ハッ」
気が付けば闘技大会の受付を済ませていた。
金は人を盲目にさせる。
生きてりゃみんなそうだろ?
「やれやれ……目立つのはすこすこのすこなんだけどな」
「がんばって! 鴉さん!」
「マッハでハチの巣にしてやんよ」
そう……この時の俺はまさかあんなことになるとは予想もしていなかったのだ。
闘技大会当日。
俺は選手用の控室にいた。
部屋の中には強そうなやつらがわんさかいた。
俺は正直場違いな気がした。
たたた。
そんな時だった。
周囲を見渡していると、殺伐とした面子に似つかわしくない少女がベンチで本を読んでいるのを見つけた。
彼女も出場者なんだろうか。
「……?」
じろじろと見ていると、視線を感じたのか少女は俺の方を見た。
苦笑いするしかない。
「……ぁ」
ほら見ろ。
なんか複雑そうな表情をしている。
俺は……痴漢ではない。
信じてほしい。
「うん」
祈りが通じたようだ。
世界はかくも不思議なことに溢れているのだな。
そして順調に勝ち続け……決勝戦へ進出した。
接戦だったぜ。
だが、少し驚いたことがある。
控室に残ったのは……なんと俺とあの少女だった。
彼女の試合は見ていないが、決勝まで上がってくるということ……それはすなわち強者だということだ。
一体どんな手をつかってくるのか……。
「出場者はスタンバっておけ!」
「了解!」
「了解!」
どうやら試合の時間らしい。
俺は会場へと赴いた。
「殺せー」
「わーわー」
歓声が鳴りやまない会場に俺たちは立つ。
少女と対峙する俺は、何か形容しがたいプレッシャーを感じていた。
やはりただ者ではない。
「……」
「それではチッカーク帝国主催、第76回闘技大会決勝戦を始める!!!」
カーン!
戦いのゴングが鳴り響いた。
ここは様子見すべきか……。
いや、とりあえず突っ込むしかない!!!
「うおおおおおお!!!」
ドスドス走りながら少女に近づく。
ピョン格を織り交ぜながら加速落下で誘導を切っていく(バーサス感)
これでよほどのことが無い限り攻撃はくらわない。
だが……少女に動きは見られない。
ただ突っ立っているだけだ。
もらった……!
俺は拳を構え一気に飛び込んだ。
「サイキックパワー!」
「な……!」
だが、俺が勝利を確信した時、少女が動いた。
少女の周囲に激しい風が吹きすさぶ。
その勢いに負けて俺は攻撃を中断させられてしまう。
一体どんな偶然だ……!
「偶然じゃない」
……今心読まなかった?
「うん」
なんてことだ。
心を読むとはお見それいった。
「これが私の超能力」
「超能力……だと?」
ファンタジーな世界では聞き慣れない言葉だ。
「それを言ったらロボットがいるのもおかしい」
それは……そうなんですが……。
いや、そういう作品も近年では多いぞ。
これは少女が俺を混乱させるための作戦……!
「ウッキー!!!」
「サイキックパワー」
「ごはああああああ!?」
俺の渾身のチンパン攻撃は少女が生み出した風の刃によってあっけなく止められてしまう。
間違いない……彼女は強者だった。
伊達に決勝まで残ったわけではない。
どうすれば……。
……いや、彼女が俺の心を読むのなら、そこに突破口がある!
「……」
目を閉じ、俺は集中する。
「……?」
少女はさぞ怪訝な表情をしているだろう。
だが俺はさらに心を研ぎ澄ませる。
イメージするのは常に最強のERO。
それはやがて明鏡止水へと至る。
「んなぁ!?」
俺は少女には刺激が強すぎる妄想をしていた。
少女は赤面しながらたじろいでいる。
「隙ありィィィーーー!!!」
「きゃああああ!?」
オラたちのセクハラ力が勝った―――!
一瞬の隙を突いた俺の攻撃が決まった。
「サイ選手! 戦闘不能! 鴉選手の勝ち!」
「ワーワー!」
試合が終わり、歓声が耳に入ってくる。
一瞬も気を抜けない戦いであった。
俺は拳を天に突き上げ、勝利をかみしめた。
かくして俺は一千万を手に入れた。
これで当面の生活は安定するだろう。
だがあの少女の実力……。
人手不足の騎士団にぜひ欲しい存在であった。
「呼んだ?」
「どわぁ!?」
いきなり横から声が聞こえたので俺は驚いて声を上げた。
考え事をしながら歩いていたため、すぐ隣に例の少女がいることなど気づきもしなかった。
「いったいどうしたの?」
「生活費が欲しくて参加したのに負けちゃったから泊まるところが無い」
一行で簡潔にまとめてくれた。
「そうか……大変だね」
「そう……大変」
「……」
「……」
ウチ来る?
「行く」
ノータイムで返答が来た。
存外、まともな人ではなさそうだ。
そういえばちゃんと自己紹介してなかったな。
「サイ・キツカ」
「火消しの風、鴉と名乗っております」
「ダッサ」
だまれよ……屑が。
「というわけなんだ」
「うむ……うむ?」
あれから俺たちは、騎士団の拠点にやって来ていた。
ひとしきりの説明を終えたが、焔のホームラは首をかしげざるを得なかった。
要は彼女は強いので騎士にしてはどうかと言っただけだなのだが。
「ちっ、俺は反対だぜ。こんな女に騎士がつとまるかよ」
「サイキックファイア」
「あちいいいい!?」
即落ち三行だった。
「あの火のカが熱さで負けるだと……!」
「ばかな……」
「認めよう。今日、この瞬間より君は騎士だ」
「まかせて」
こうして頼りになる仲間が増えた。
今後の天使との戦いに大きく貢献してくれることだろう。
やがてくる脅威に俺たちは備えなければならない。
だが……無力さを思い知らされることになるとは、この時の俺は微塵も思わなかった―――。




