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No.3
…開けた先にはだれもいない。
「ちっ」
嫌がらせか?ふっと見た視線の先
ポストからはみ出しているものを見た。
「・・・」
分厚い封筒。手に取り家の中に入った。
なんだこれ…。宛先不明。差出人不明。僕の住所だけはかいてあった。
やっぱり嫌がらせ?なんて思い、馬鹿馬鹿しくなり、中身は見なかった。
……次の日の朝、朝食をとり、何気なく封筒に目をやる。
「…母さん、これの中身みた?」
「ん?見てないわよ。」
「そか」
この時は中に何が入っているのかなんて予想もしてなかった。
「おはー」
「おはーっす」
朝の教室は暑い。みんな下敷きをうちわ代わりにあおぎ、昨日のTVの話や色恋ざたを話し始める。